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地域金融機関の融資評価、55項目のベンチマーク活用へ=金融庁

ロイター 9月15日(木)21時2分配信

[東京 15日 ロイター] - 金融庁は15日、地域金融機関の融資などの取り組みを客観的に評価するための新指標(ベンチマーク)として、メーンバンクとして経営改善を実現した件数など55項目を公表した。地域金融機関に対して指標の提出を求めるとともに、自主的な開示を促し、顧客が指標をもとに金融機関を選択できるようにする。金融庁は、金融機関との対話を深める手段としてこの新指標を活用していく。

ベンチマークは、全ての地域金融機関(地方銀行、信用金庫、信用組合)に提出を求める「共通ベンチマーク」と、金融機関の事業戦略などに応じて選ぶ「選択ベンチマーク」に大別される。

共通ベンチマークは、経営改善に貢献した件数、創業に関与した件数など5項目。選択ベンチマークはM&A(企業の合併・買収)支援件数など50項目で構成され、金融機関が独自に採用したい指標があれば提出を認める。55項目のベンチマークは今後、必要に応じて見直される可能性がある。

金融庁は、2016年3月期のデータをもとに指標を作り、提出するよう金融機関に要請する。早ければ10月にも提出が始まる見通し。その後、年1回の更新を想定している。

借り手企業から「金融機関は相変らず担保や保証に頼り、対応が変わっていない」という声が根強い点に金融庁は注目。昨年9月の行政方針でベンチマークの導入を明記し、有識者会議で検討してきた。

金融機関によるベンチマークの開示を通じて「地元の人に積極的に語りかけて欲しい」と、金融庁幹部は述べている。

今回、導入されるベンチマークは法令や規則に基づいた対応ではないため、虚偽データの提出・公表が判明しても行政処分の対象にはならない。

ある金融庁幹部は「レピュテーションが落ち、顧客を失うリスクを冒してまで、金融機関が意図的に作った数値を出すとは考えにくい」と話している。

(和田崇彦 編集:田巻一彦)

最終更新:9月15日(木)22時43分

ロイター