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制裁強化の動き活発に=対北朝鮮、実効性は不透明

時事通信 9月15日(木)17時16分配信

 北朝鮮による5回目の核実験強行から1週間。

 国連安全保障理事会による新たな決議採択や日米韓などの独自制裁に向けた動きが活発化してきた。しかし、中国は厳しい制裁に慎重な立場を崩しておらず、実効性ある制裁を科すことができるかどうかは不透明だ。

 ◇交渉長期化も
 安保理では、常任理事国の米中を軸に非常任理事国の日本、安保理に入っていない韓国とも連携し、制裁強化決議の作成に向けた実質協議が始まった。

 4回目の核実験を受け3月に採択された制裁強化決議には「網羅的で従来と質的に異なる強力な制裁」(安保理外交筋)を盛り込んだ。日米などはそれを上回る厳しい措置を目指すが、中国がどの程度同意するか予断を許さず、交渉が約2カ月かかった前回同様に長期化する可能性もある。

 3月の決議は新しい制裁として、ロケット燃料を含む航空燃料を北朝鮮に供給しないよう各国に義務付けた。今回は、供給規制を航空用以外の石油燃料に拡大する選択肢も考えられる。

 また、専門家の間では、貿易決済通貨としてのドル使用を認めない極めて厳しい金融制裁が以前から取り沙汰されている。

 ◇日米韓、圧力強化へ
 日米韓3カ国は制裁・圧力を一層強化していく構えで、18日には国連総会に合わせニューヨークで外相会合を開催、各国の独自制裁を含め対応策を協議し、結束を誇示する。

 米国では2月、北朝鮮のミサイル・核開発などに関与した第三国の企業も対象にする制裁強化法が成立した。北朝鮮と取引する中国企業に制裁を科す道を開き、中国に制裁履行を促す狙いがある。

 ただ、オバマ大統領は新たな安保理決議の実現に向けて中国と連携する必要があり、中国側を刺激する独自制裁は当面難しいのが実情だ。これに対し、米議会からはオバマ政権の慎重姿勢を批判する声が上がっている。

 韓国の朴槿恵大統領は、地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を含め、米国との軍事協力を強化していく方針を強調。「わが軍独自の対応策も迅速に進めていかなければならない」と訴えている。

 ◇「抜け穴」探る中国
 中国の王毅外相は日韓外相らとの電話協議で「安保理が必要な対応を取ることに賛同する」と新たな制裁決議の採択に協力する姿勢を示した。ただ、中国外務省報道官は「核問題の解決や朝鮮半島の平和・安定維持に寄与するものでなければならない」と北朝鮮の体制を揺るがせるほどの厳しい制裁には消極的で、各国の独自制裁にも反対している。

 安保理は3月に「最も厳しい」とされる制裁決議を採択したが、中国の要求で、一般国民の生活に関わる場合は禁輸の対象外にできることになり、実効性には疑問がつきまとう。新たな制裁をめぐる今後の討論でも、中国は同様の「抜け穴」をつくろうとするとみられ、米国などとの攻防が予想される。 

最終更新:9月15日(木)17時23分

時事通信

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。