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<蓮舫氏>民進の新しい顔に「個人の人気と党の人気は別」と

毎日新聞 9月15日(木)23時33分配信

 ◇10月の衆院ダブル補選 問われる真価

 蓮舫氏が民進党の新しい顔に決まった。歯切れの良い語り口が持ち味だが、巨大与党とどう渡り合うか。最初の試金石は10月、東京と福岡での衆院ダブル補選。地方の党関係者から発信力や党勢回復の統率力を期待する声が上がった。

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 蓮舫氏の人気は、地元の東京で圧倒的だ。7月の参院選では応援で全国を飛び回り、自らの東京選挙区での遊説は3回だけ。それでも2位と23万票差の112万票で3選を果たした。

 来月の衆院ダブル補選で、東京10区に民進の新人が立つ。東京都議の一人は「蓮舫氏はとにかく演説がうまくて選挙に強い。お膝元の東京での選挙なので負けられないが、強い発信力で多くの有権者を引き付けると思う」と期待を寄せた。

 ただ、その人気が公認候補の得票につながるかは未知数--との見方もある。東京都連幹部は「代表個人の人気と党の人気は別。党を立て直す地道な作業が必要だ」と話す。

 民進は都議会では自公と歩調を合わせることも多い。「仮に小池百合子知事の推す候補者が出て小池氏と蓮舫氏の代理戦争のような状況になると、都議会運営にも影響が出る」と懸念の声も出る。

 一方、福岡6区では自民党福岡県連の推す参院議員秘書と、故鳩山邦夫元法相の次男の新人2人が公認争いを繰り広げ、保守分裂の公算が大きくなっている。元領事館職員の新人を擁立する民進県連には千載一遇の好機だ。

 県連の川崎俊丸幹事長は「初の女性代表を選出したことは非常によかった。補選で女性代表と女性候補の相乗効果に大いに望みをかけたい」と歓迎する。

 共産党は党地区委員長の新人の擁立を決めているが、野党共闘が実現すれば取り下げることも示唆。共闘方針を継承するという蓮舫氏の考えを踏まえ、川崎氏は「共闘が前向きに検討されるのではないか。蓮舫さんの発信力に期待したい」と話す。【柳澤一男、林由紀子】

 ◇党勢回復の望み、女性の新代表につなぎ…

 代表選で蓮舫氏に敗れた前原誠司、玉木雄一郎両氏の地元を含めて、民進の強い地域、弱い地域とも党勢回復の望みを女性の新代表につないでいる。

 前原氏の地元、衆院京都2区で総支部幹事長を務める京都市議は「蓮舫氏の二重国籍問題はあまり影響しなかったのではないか。残念だが結果は受け止めたい。前原氏の実力を考えれば、それなりのポストに就くだろう」と期待を語った。

 玉木氏は2014年衆院選で、中国・四国地方で唯一、旧民主の小選挙区の議席を守った。地元香川県さぬき市の男性党員(74)は「政治家の中身よりも華やかさが重視された印象だが、決まったからには我々も力を尽くしたい」と意気込む。

 日本維新の会の躍進などを背景に民進の地盤沈下が著しい大阪。7月の参院選では選挙区(改選数4)で唯一の現職が次点にも届かず、14年衆院選では19選挙区のうち小選挙区での勝利はただ一人だった。次期衆院選で大阪5区から立候補を予定する元大阪市議は「これまでは党のイメージが悪く、候補探しもままならなかった。新しい代表のもとで再出発したい」。

 対照的に、7月の参院選で選挙区の改選数3のうち2議席を占めた「民進王国」北海道。国会議員8人のうち5人、投票した党員・サポーターの約8割が蓮舫氏を支持した。札幌市の女性党員(52)は「歯切れが良く、ものおじしない姿勢が魅力。与党にしっかりと意見を言える。求心力を発揮して、停滞している党に活気を与えてほしい」と話した。【木下訓明、伊藤遥、藤渕志保】

最終更新:9月15日(木)23時44分

毎日新聞