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VR満載の「東京ゲームショウ」開幕。新型PS4やPS VR、“VRエアガン”まで

Impress Watch 9月15日(木)19時38分配信

 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催する、国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ 2016」が15日、幕張メッセで開幕した。会期は9月15日から18日の4日間で、15/6日はビジネスデイ。17日と18日の2日間が一般公開日となる。一般公開日の入場料は、一般(中学生以上)が当日1,200円、小学生以下は無料。ビジネスデイはゲームビジネス関係者らが入場できる。

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■PS4 Proや新型PS4に注目! PlayStationブース

 最大の注目はPlayStationブース。11月10日に発売される、パワフルで4K出力にも対応した「PS4 Pro」と、9月15日発売の薄型化した新型「PlayStation 4」を発売前に見る事ができる。

 「PS4 Pro」には残念ながら、ULTRA HD Blu-ray(UHD BD)ドライブは搭載していない。しかし、NetflixやYouTubeなどの4K対応ストリーミングビデオサービスを利用でき、PS4 Proから4K出力可能など、メディアプレーヤーとして高い機能を備えており、AVファンにも引き続き注目の製品だ。

 新型PS4(CUH-2000)は、500GB HDDモデルが29,980円、1TBモデルが34,980円と、よりリーズナブルに購入できるようになった。さらに、初期モデル(CUH-1000)や従来モデル(CUH-1200)と比べ、30%以上の小型化を実現。外形寸法は約265×288×39mm(幅×奥行き×高さ)と、大幅に薄型化した。横から見ると、確かに薄いのがわかる。

 ブースではこの他にも、ゲーム「FINAL FANTASY XV」とのセットモデル「PlayStation 4 FINAL FANTASY XV LUNA EDITION」(CUHJ-10013)も展示。話題となったフルCG映画「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV」のレンタル視聴権もついてくるなど、FF XVを満喫できるセットモデルとなっている。発売日はゲームと同じ11月29日で、価格は39,980円。

 「PS Vita」の新色シルバー(PCH-2000ZA25)とメタリック・レッド(PCH-2000ZA26)も披露。12月1日発売で、価格は各18,980円。

 独自の7.1チャンネルバーチャルサラウンド技術も投入した「プレミアムワイヤレスサラウンドヘッドセット CUHJ-15005」や、「PlayStation VR」などで利用できる新PlayStation Cameraなど、新たな周辺機器も見ることができる。新PlayStation Cameraはコンパクトな円筒状に進化。テレビのフレーム上部などに設置しやすくなっているのがポイントだ。

■PS VRにも注目が集まる

 10月13日の発売が迫る、PlayStation 4向けのHMD「PlayStation VR」(PS VR)にも注目が集まっている。「欲しくても予約できない」という声も多いが、9月24日から200店舗、全都道府県で追加予約受付を開始する事もアナウンスされ、盛り上がりを見せている。

 この盛り上がりを示すかのように、一般公開日よりも人手が少ない、ビジネスデー初日にも関わらず、開場から1時間と経たずに試遊予約は一杯に。キャンセル待ちの待機列も受け入れが中断される一幕もあった。

 試遊できるのは「サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)」や、「アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション」、「初音ミク VRフューチャーライブ」、「バットマン:アーカム VR『シン・ゴジラ』スペシャルデモコンテンツ for PlayStation VR」、「DRIVECLUB VR」など。

 カプコンブースでは「Don't be Afraid -Biohazard × L'Arc-en-Ciel on PlayStation VR-」体験版が人気だ。L'Arc-en-Cielの書き下ろし最新楽曲「Don’t be Afraid」のミュージックビデオを360度VR映像としてPS VRで楽しめるもので、L'Arc-en-Cielのメンバーがデジタルキャラクターとなって登場。バイオハザードの世界で、ゾンビたちと生き残りをかけて戦っていくという、新感覚のVRミュージックビデオだ。11月中旬より国内向けにPlayStation Storeで配信すると発表されている。価格は未定。

 なお、PlayStationブースではゲームショー特別企画として、17日と18日の2日間限定で、予約購入キャンペーンも実施される。会場でPS VRを体験し、予約購入を希望すると、抽選で合計500人に予約販売するというもの。詳細はPlayStationのページに記載されている。

■VRエリア専用のエリアが登場

 PS VRに代表されるように、今年のゲームショウは“VR一色”と言っていいほどVRが盛り上がりを見せている。家庭用ゲームだけでなく、スマートフォン向けゲームでもVRモード搭載を謳い、VRゴーグルを装着して体験している人がそこらじゅうにいるという状態だ。

 こうした盛り上がりを受け、初めて「VRエリア」が開設された。場所はメインの1-8ホールではなく、隣接する9-10ホールの中。ここに、VR関連の展示を行なうメーカーを集めたVRエリアが設けられている。

 大きなブースを設けたHTCは、Viveを複数台用意。東京ゲームショウにて初公開となる、スクウェア・エニックスの「乖離性ミリオンアーサーVR」や、auの次世代VRマルチコミュニケーション「Linked-door loves Space Channel 5」などが体験できるようになっている。

 奥にはPlayStationブースとは別に、大きなPS VR体験コーナーも用意。多数の試遊台が設けられていたが、こちらも既にキャンセル待ちとなっていた。

 新たなVR用HMD(ヘッドマウントディスプレイ)として展示されていたのは、中国深セン市のShenzhen Dlodlo Technologiesの製品。双日プラネットが輸入代理店となり、今年の年末にかけて4つのHMDを発売する予定だ。

 「H2」と「A1」は、スマートフォンを中に搭載するタイプのVRゴーグルで、「H」が4.7~5.7型ディスプレイのAndroid端末向け、「A1」はiPhone向けモデルとなる。

 「X1」はスマートフォンが不要なスタンドアローンで動作するタイプで、Androidをベースとした自社OSを搭載。単体でゲームアプリなどが楽しめるという。GPUにはPowerVR G6230を搭載、CPUはクアッドコア1.6GHz。2GBのメモリや、32GBのストレージメモリ、カードスロットなども備えている。9軸センサー、距離センサー、バッテリ、無線LANなどを搭載するほか、ミニHDMIとmicroUSB端子も備え、PCと接続してVRディスプレイとして使うこともできる。

 「V1」は、一見VRディスプレイには見えない、サングラスのようなスタイリッシュなデザインが特徴。2,400×1,200ドットの映像に対応できるとしており、画素密度は808ppi。視野角は105度。単体では動作せず、スマートフォンのような形状の「Dlodlo D1」という端末から、ワイヤレスで映像を飛ばし、V1で受信して表示する形になるという。いずれのモデルも価格は未定だ。

 FOVE(フォーブ)は、世界初の“視線追跡型”HMD。視線追跡技術(アイトラッキング)を導入し、装着したユーザーが注目しているポイントを、視線の動きを検知する事で判断。ピントが合っていない部分をボカして人間が自然だと感じる表現にしたり、敵キャラクターを見るだけでそこに照準を合わせたり、キャラクターと視線を交わしたり、感情を自由に表現するといった事が可能になるとしている。

 Kickstarterを利用して資金調達を行なったり、鴻海やサムスン、コロプラが総額1,100万ドル(約12.3億円)を出資するなどしていたが、米国時間の11月2日に第一弾となる「FOVE 0」の先行予約を開始するという。

■VRの世界にどうやって触れ、歩きまわるか

 没入感の高いVR。しかし、「仮想の世界をどのように移動したり、武器などに触れたりするのか」という問題がある。従来のゲーム機のように手に持つコントローラーでもそれらは可能だが、現実世界のようにプレーヤーの両手足を使ったほうが、よりVR世界への没入感も高まる。

 Futuretownのブースでは、ViveやOculus、SteamVRなどに対応する大型のVR向けコントロールデバイスを展示している。馬のような形をした「RIDING MODULE」は、プレーヤーがまたがり、VRゴーグルを装着して乗馬気分が味わえるもの。「STANDING MODULE」は、動く円形の床の上に立って使うデバイスで、スノーボードのゲームをしながらバランスをとったり、サーフィン気分を味わうといった使い方ができる。

 こうした大掛かりなデバイスだけでなく、より手軽なものも登場している。フランスのベンチャー企業が開発した「3DRudder」は、プレーヤーは椅子に座り、“足だけを乗せるモーションコントローラー”だ。

 円盤のような形状で、椅子に座った状態で両足を3DRudderに乗せ、傾ける事で移動や方向転換などを操作するというもの。実際に体験してみたところ、足を使って移動ができるため、椅子に座ったままとは言え、自分の体を使って移動する感覚に近いものが味わえた。本格的な販売に向けてパートーナー企業を探しているところで、価格は200ドル程度だという。PCとの接続はUSBだ。

 電通サイエンスジャムの「Brainwave VR」は、脳波をトリガーにしたもの。慶応大学満倉准教授と開発した「脳波で感性を可視化する技術」で人の感性を観測し、ストレスを軽減するVR映像とサウンドを自動生成する「カレイドセラピー」と、脳波によってVR映像の結末が変わる「ブレインスイッチャー」を展示している。脳波センサーと一体になっているHMDは、米ロッキードの技術を活用し、人間の視野角を超える150度VRレンズを採用したという製品だ。

 シリアルゲームズのブースには、電動エアガンにスマートフォンを装着したものが置かれている。エアガンの銃口には、発射音を低減するサイレンサーが装着されているが、この内部に空気圧のセンサーと、Bluetooth送信ユニットを内蔵。エアガンを空撃ちすると、その空気を検知し、Bluetoothで信号をスマホに送信。スマホのシューティングアプリの画面上で、銃弾を発射できるというVRシステム。

 エアガンの向きを変えると、スマホのセンサーで検知。狙いを定めて空撃ちすると、ゲームの中の敵が倒せるという仕組みだ。スマートフォンの画面をライフルのスコープ気分で覗くために、デジタルカメラのモニタ向け接眼フードを取り付けるなど、ユニークなアイデアも。「Bluetooth内蔵サイレンサーとアプリは試作段階。このような事ができるという技術展示で、将来的には他のプレーヤーと撃ちあうけれど“BB弾を撃たないサバイバルゲーム”も実現できる。東京マルイさんなどのエアガンメーカーさんと何か面白い事ができないかと考えている」という。

 「Unlimitedhand」は、日本のベンチャー企業H2Lが開発したもので、腕に巻くだけで直感的にVRゲームを操作でき、ゲーム内の擬似的な触感も得られるというもの。内蔵されたモーションセンサと筋変位センサアレイを使い、ユーザの手の動きをVRゲームに入力。指で銃を撃つ真似をすると、ゲーム内で銃が撃てるといった操作が可能。

 電気刺激により、ユーザの手の筋肉を収縮させ、擬似的な触感を与える事もでき、キャラクターに触った感覚などをユーザーに与える事もできるという。開発者用キットが35,000円で既に販売されている。

 2Dのイラストを、手軽に立体的なキャラクターアニメーション化できる「E-mote」技術を開発しているEmotional Motion Technologyのブースでは、その技術をVRに応用したデモを実施。

 E-moteでは、2Dイラストのキャラクターが、正面よりもやや左右を向いたビジュアルを演算で自動的に作成し、表情なども加えたアニメ化でき、いわゆるゲームの“立ち絵”をよりリアルにできる。この左右を向いたビジュアルが、視差用のデータに使える事から、2DイラストをVR用キャラクターに変換。2Dイラストがベースであるため、キャラクターの真後ろにまわりこんだり、真横から見るアングルでは破綻してしまうが、正面を中心に一定の範囲内であれば、VRキャラとしてふれあう事ができる。

 展示ではセンサーを内蔵したマネキンを用意。プラスティック・メモリーズのキャラクター、アイラをイラストからVRキャラ化し、頭をなでると喜んだり、胸を触ると恥ずかしがるといったデモができるようになっていた。

 Production I.Gのブースでは、既に展開しているVRコンテンツ「攻殻機動隊 新劇場版 VirtualReality Diver」が体験できるほか、球形のスクリーンに、同作品の3D映像をプロジェクタで投写。複数人が3Dメガネをかけ、簡易的にVR体験ができる装置も展示。

 HMDを装着するタイプだと、体験できる人数に限りがでたり、ゲームセンターなどのアトラクションとして使う場合はサポートスタッフが必要になるが、そうした問題を解消するVRコンテンツの展示方法として訴求している。

 さらに、10月から放送される新作アニメ「ブレイブウィッチーズ」と連動したVRコンテンツも発表。PCやPS VR向けなどに、アニメ放送と合わせて、HMDで体験できるVRコンテンツを提供していくという。ゲームのようにプレイするものではないが、3D CGをリアルタイムレンダリングし、自由な視点で楽しめるアプリ形式の作品になるという。

AV Watch,山崎健太郎

最終更新:9月15日(木)19時38分

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