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ニトリVS大塚家具VSイケア 三つどもえ船橋決戦

北海道新聞 9月15日(木)7時30分配信

2店は同フロアに隣接

 家具販売大手の大塚家具(東京)が15日、千葉県船橋市の大型商業施設で、国内最大手のニトリ(札幌)と同じフロアに出店する。ライバル関係にある両社が隣接する店舗で直接対決するのは全国でも初めて。近くにはイケア・ジャパンの本社兼店舗もあり、国内家具販売の3大チェーンによる三つどもえの商戦が注目を集めそうだ。

 JR南船橋駅近くのショッピングセンター「ビビット南船橋」2階。吹き抜けの通路を挟んで、7月に先行出店したニトリ(売り場面積3600平方メートル)と大塚家具の店舗(同4600平方メートル)が向かい合う。駅を挟んで徒歩10分の場所にはイケアの大型店(同2万3500平方メートル)がある。

大塚家具・にじむ対抗意識 ニトリ・余裕の構え イケア・根強い支持

 「お客の多くは各店を買い回りする。大塚家具らしさを表現できる店づくりを心がけたい」。14日に店舗の内覧会を行った大塚家具の大塚久美子社長はこう語り、同業集中による相乗効果に期待を寄せた。

 きりだんす工房が発祥の大塚家具の「らしさ」は、ソファなら6万円程度から、ドイツ製革張りの100万円以上の商品まで扱う幅広い価格帯だ。かつての高級路線はニトリなどに押されて行き詰まり、久美子社長と前会長で父の勝久氏が対立した「お家騒動」以降は「中価格帯の中心プレーヤー」を目指してきた。ただ、新店舗では入り口付近にあえて低価格商品を並べ、ニトリへの対抗意識もにじませる。

 受けて立つニトリは「客層が違う。勝負にならない」(幹部)と余裕の構えだ。今期の営業赤字転落を見込む大塚家具と対照的に、ニトリは17年2月期で30期連続の増収増益を視界にとらえる。低価格で他社を圧倒するだけでなく、肌に触れるとひんやり冷たい寝具など機能性の高い商品でも近年はヒットを飛ばしている。

 ただ、船橋に限れば、開店10周年を迎えたイケアが強さを見せる。スウェーデン発祥でグループ売上高は約4兆円。世界最大の家具販売チェーンは、カフェ併設の広い店内やカジュアルな雑貨などが家族連れの支持を集めており、「(他の2社は)家具業界を一緒に盛り上げていく仲間だ」(広報担当)と意に介さない様子だ。

業界の今後、占う争いに

 実際、船橋のニトリと大塚家具の店舗面積を足し合わせても、イケア店舗の3分の1程度。客層の異なる国内勢2社が互いに補完し合い、外資のイケアの本拠地に乗り込んで勝負を挑む構図とも言える。

 大塚家具とイケアは現在、ニトリの拠点である札幌圏に進出する計画を練っており、船橋の状況は、両社の道内戦略にも影響する可能性がある。楽天証券経済研究所の窪田真之所長は「『価格VS品質』の争いを消費者がどう判断するかが勝負の分かれ道。国内家具業界の今後を左右する決戦になる」とみている。(東京報道 工藤雄高)

北海道新聞

最終更新:9月15日(木)7時30分

北海道新聞