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「旅するチョウ」渋川-沖縄与那国島 2000キロ 赤城自然園でアサギマダラ標本展示

上毛新聞 9月15日(木)6時0分配信

 渡りをするチョウとして知られる群馬県のアサギマダラの飛来地「赤城自然園」(渋川市赤城町南赤城山)は、同園から沖縄県の与那国島まで約2000キロを旅したアサギマダラの標本を展示し、来園者の関心を集めている。現在は飛来の最盛期。同園は「小さなチョウが秘めたロマンを感じてほしい」と来園を呼び掛けている。

◎羽に「AP」マーキング 自然園では最長距離

 標本はオスで、羽を広げた大きさは約10センチ。昨年9月28日に同園で捕獲され、スタッフが移動調査のための標識(マーキング)を羽に記して放した。10月18日に同県石垣市のチョウ研究家、青木一宰(いつざい)さんが与那国島で、力尽きたところを発見しマーキングを確認した。同園でマーキングした個体としては、最長の移動距離になるという。

 研究者の情報ネットワークを通じて知った同園の運営管理責任者、国兼貴行さんが今年2月、青木さんの元を訪れて譲り受けた。国兼さんは「標本があると聞いて驚いた。これほどの長距離を旅したチョウを、放した場所で展示するのは極めて珍しいと思う」と話している。

 アサギマダラは、秋になると東北地方などから沖縄や台湾に移動する。渡りの途中で、餌のフジバカマが群生する同園に集まると考えられている。渡りをする理由はほとんど解明されていない。

 同園では、飛来する数千匹のうち1000匹前後の羽に、来園者やスタッフがフェルトペンで同園の略号「AP」と通し番号、日付を記している。別の場所でマーキングが確認される個体は100分の1程度だという。

 マーキングは10月10日まで体験できる。問い合わせは同園(電話0279-56-5211)へ。

最終更新:9月15日(木)6時0分

上毛新聞