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スイートコーン、すき込むしかない 缶詰シェア75%の工場が操業困難

北海道新聞 9月15日(木)16時46分配信

台風被害の工場の復旧が進まず

 【芽室】国産スイートコーン缶詰のシェアで75%を占め、台風10号で工場が浸水した日本罐詰(かんづめ)十勝工場(芽室町)が、9月中に操業再開できない見通しとなった。工場の復旧が進まず、同社が契約農家に説明した。原料の鮮度を保つためコーン缶詰の製造は9月末までに限られ、事実上今季の操業を断念するとみられる。出荷先を失ったスイートコーンは収穫せずに畑にすき込むしかなく、多くの農家が困惑している。

<動画>工場の操業を止めた台風10号による十勝などの被害

 十勝工場は、十勝管内を中心に道内計約2500ヘクタールで生産したコーンを受け入れ、秋の約40日間で缶詰や冷凍用に加工している。缶詰生産量は年約2880万個。原料は契約農家が生産し、収穫は同社が担う。

 工場は台風による川の氾濫で大量の水が流れ込み、社屋や機械設備などが浸水した。8月31日に操業を中止し、原料の受け入れを止め、収穫も進んでいない。

 同社は12日、説明を求める農家の声を受け、芽室町内で農家約50人に状況を伝えた。コーンの収穫や農家の収入の手当てなどについては、具体的な言及がなかったという。

 小麦の種まきの時期も迫る中、畑にすき込んで肥料代わりにする人も。町内の契約農家は「苦労して作った物が出荷できず痛恨の極み」と嘆く。スイートコーンは契約栽培のため、同社以外に販売できない。

北海道新聞

最終更新:9月15日(木)16時51分

北海道新聞