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オークマなど工作機械各社、航空機部品に照準-東芝機械は門型MC初投入

日刊工業新聞電子版 9/15(木) 15:40配信

自動化・工具寿命延長など訴求

 日本の工作機械各社は米国で、航空機部品加工向け市場を深耕する。東芝機械は国内で実績のある門型マシニングセンター(MC)を月内に初めて米国の航空機分野に投入し、2017年初に現地のサービス体制を強化する。牧野フライス製作所やオークマは自動化技術や難削材向け工具寿命延長技術を提案。ジェイテクトやヤマザキマザック、DMG森精機などは新型機を投入する。航空機大手は受注が好調で、生産能力の拡大が急務となっている。

 東芝機械が投入する門型MCは、テーブル固定で主軸側が動くガントリータイプで長さ20メートルの加工対象物(ワーク)に対応。航空機の翼を一体加工できる。17年初には現地の日本人を増員し、サービス体制も拡充。18年度に工作機械事業全体の売上高を現在から約100億円を上積みし、400億円とする。

 航空機向けに強い牧野フライス製作所は5軸MCにワークの供給・取り出しをするパレットチェンジャーを付けた新しい自動化技術を展開。立てて加工したワークを自動で横にして取り出す。「航空機部品は量が増えてきた」(小池伸二取締役)ため自動化のニーズが高まっている。

 オークマは門型MCの旗艦機種「MCR-BIII」に高速回転で5軸加工ができる新型ヘッドを搭載し、大型部品加工への対応力を高めた。液体窒素で工具を冷却して難削材加工時に工具寿命を延ばす極低温加工など「航空機部品向けに難削材加工を提案している」(家城淳常務)。

 ジェイテクトはパレットサイズが1050ミリメートル四方の大型MCの5軸タイプ「FA1050S-5Axis」を投入。出資する台湾・威立機電製の新型MC「UQ400」もパレットサイズが400ミリ×300ミリメートルと手頃な大きさと価格で5軸化するなど、多様なサイズの航空機部品加工需要を取り込む。

 ヤマザキマザックはAMを搭載したMC「VC-500AM」を発売した。米国生産のMCをベース機に使い、価格を日本のほぼ半値の50万ドル(約5000万円)に抑えた。

 DMG森精機は大型ターニングセンターの新型「NLX6000」を米国に投入した。航空機やエネルギー分野の大径シャフト加工の需要を取り込む。北米の工作機械需要は航空機と自動車、医療機器向けが増加傾向にあり、各社とも注力する。

(米シカゴ=六笠友和、江刈内雅史)

最終更新:9/15(木) 15:40

日刊工業新聞電子版