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誕生から41年…生みの親が明かす「カープ坊や」が愛されるわけ

スポーツ報知 9月15日(木)10時30分配信

 長い低迷の時代を経て、25年ぶりにセ・リーグ優勝を果たしたプロ野球・広島東洋カープ。黄金期も暗黒期も変わらず、カープを最も近いところで見守ってきたのが、マスコットキャラクター「カープ坊や」だ。ファンから愛されてやまない「坊や」の知られざる誕生秘話を“生みの親”に聞いた。(田中 俊光)

【写真】「カープ坊や」とともに岡崎さんが公募に提出した「バットを振る鯉」

■広島在住・岡崎福雄さん

 県花・木のもみじとマンホールのふたに描かれ、お好み焼き店ではバット代わりに「へら」を持ち、駅長さんにも…。広島の街を歩くと至る所で目にできる、さまざまな「坊や」。いかに県民に愛される存在か分かる。

 誕生は1975年6月。カープが創設26年目にして悲願の初優勝を果たす4か月前のことだった。「よう考えたら、あの時と匹敵するんですよね。スゴイですね。不思議な気持ちがします」。「坊や」生みの親で広島在住のイラストレーター・岡崎福雄さん(69)は、25年ぶりの優勝を感慨深く受け止めていた。

 広告代理店のカープ担当としてポスター製作などに関わっていた岡崎さんが、チーム遠征時に使う用具運搬車につけるペットマークの公募に参加したのが28歳の時。「バットを振る鯉」も合わせて応募したが「坊や」の方が採用された。「自分としては『坊や』を推していたので良かった。子供には夢があり、希望がある。どんな人にも愛されるだろう、と」

■線の細部までこだわった

 躍動感を出すために、細部までこだわった。「1本の(同じ)線で描くと絵が止まって見える。(顔の輪郭や帽子、鼻、耳などの)線の太さにアクセントをつけ、横を向く顔の右目は大きく、左目は小さくと配慮しました。まゆ毛も角度をつけてね」。現在、球団が管理する「坊や」はオリジナルとは微妙に異なるタッチで“成長”し「一般の人には分からないかもしれませんが、線(の強弱)が少し違うんです」と苦笑する。

 モデルになった少年がいる、ともうわさされたが、実際にはおらず、かつてのオーナーが出入り業者の息子さんに対して言っていた話が広まったのが真相。岡崎さんも「いいネーミングだと思います」と支持する「カープ坊や」というカワイイ名前は「人知れず、いつの間にかついた」のだという。

■現役マスコット最古参

 現役マスコットで12球団最古参になった。「41年も愛されて、うれしいですね」と喜ぶ岡崎さんは「坊や」が長く親しまれる理由を生みの親として、こう考えている。「“顔”というベーシックなデザインが良かったんでしょう。いつの時代でも、長続きするのは基本的なデザインなんです」

最終更新:9月15日(木)18時35分

スポーツ報知

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