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病院と市、対応「不十分」 相模原殺傷で厚労省チーム中間報告

カナロコ by 神奈川新聞 9/15(木) 12:07配信

 相模原の障害者施設「津久井やまゆり園」で46人が殺傷された事件で、厚生労働省の検討チームは14日、経緯を検証した中間報告をまとめ、塩崎恭久厚労相に提出した。逮捕された容疑者(26)の措置入院を巡り、退院後の薬物使用防止を含む継続的な医療支援が行われないなど、北里大東病院と相模原市の対応に「不十分な点があった」と指摘。年内にも、再発防止策を盛り込んだ最終提言をまとめる。

 報告書は同病院について、容疑者の入院中から検討すべき薬物再使用を防ぐための対応が十分でなかった▽退院後の居住地が院内で共有されず、家族の認識とも齟齬(そご)があった-などと指摘。山本輝之座長は「今回の対応は、他自治体や病院でも同様の課題となっている可能性がある」とした上で、「患者が支援を継続的に受け、地域で孤立せず安心して生活できるようにすることが、事件の再発防止につながる」と提言した。

 容疑者の措置入院を巡っては2月19日、衆院議長公邸に届けた園の襲撃を予告する手紙の内容を考慮した同病院の医師の診断を踏まえ、相模原市が緊急措置入院を決定。同22日には別の医師2人が「大麻精神病」「妄想性障害」などと診断し、措置入院を決めた。

 ただ報告書では、同病院に薬物使用による精神障害の専門医がいないにもかかわらず、外部意見を聞いていなかったことなどを指摘。退院後も容疑者の薬物の再使用防止について指導をせず、「症状消退届」を一部空欄のまま市に提出、市側も確認しなかった点も問題視した。

 また、容疑者の退院後の居住地は、病院の担当看護師が「退院後は相模原市で単身生活する」と聞いていたにもかかわらず、院内で共有されなかった上、市は東京都八王子市で両親と住むと認識し、「支援の対象外」としていた。個人情報保護条例を踏まえ、支援に関する情報を八王子市に提供していなかったことにも疑問を呈した。

最終更新:9/15(木) 13:05

カナロコ by 神奈川新聞