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[フォト] 破産宣告を受けた統営のシンアSB造船所

ハンギョレ新聞 9月15日(木)19時37分配信

錆びていくガランとした船舶ドック あのたくさんの労働者はどこに?

 造船所には寂寞だけが流れていた。 巨大なクレーンが動き、鉄の磨かれる音が塀越しに聞こえるはずの造船所の姿ではなかった。二人の警備員だけが出入り口に立っていた。 造船所のあちこちには破産宣告を受けて有体動産は破産管財人の占有管理下にあるという警告文が貼られている。 造船所前の事務棟は管理されておらず雑草が大人の背丈ほどに伸びていて、野積みになっている資材は錆びつつある。 近隣の商店街はシャッターを下ろしていて、新しい賃借人を求める広告文が風にひらひらしていた。

 1946年にカタクチイワシ漁の漁船を作る会社として出発したシンアSB造船所は、統営(トンヨン)の造船所の象徴として一時は世界10位にまで上がった。 2007年の売上高は1兆ウォンに達し、造船所で働く労働者も5千名を超えた。 好況を享受していたシンアSB造船所は、2008年の米国発金融危機により船舶受注が切れる中で困難に陥り、2010年に企業改善作業に入った。 数回にわたる売却の試みが失敗に終り、去年自ら破産申請をした。 現在は清算手続きを踏んでいる。シンアSB労働組合は今年6月に労組を解散した。一時は1000人余りに達した組合員は、職場を失って全国に散らばった。 総会には50人余りだけが集まって投票で組合解散を議決した。造船下請労働者はこの6日に記者会見を開いて、政府と国会に大規模構造調整への対策を要求した。 去年だけでも2万名以上の造船所下請労働者が働き口を失った。

 2016年には3万名以上の労働者が解雇されるものと予測されている。 9月末に海洋プラント工事が終れば大規模な解雇事態が引き起こされるだろう。以前は統営の造船所が倒産しても巨済(コジェ)、蔚山(ウルサン)など他の造船所に移って働けばよかったが、今ではもう行く所がない。 先ず造船産業の最底辺に位置する下請労働者に、寒風が吹いている。 無人飛行機を飛ばして造船所内を見てみた。 ほんの数年前まで職員でごった返していた4万トン~5万トン級の中型船舶を建造していたドックが、ガランとしている。 労働者の手が触れなくなった各種資材とクレーンは錆びつつある。 ますます状況が悪化している造船 ・海運業界の不況を象徴するようだ。

統営/キム・ミョンジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:9月15日(木)19時37分

ハンギョレ新聞