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米金利観に世代間格差か-トランプ、ダイモン両氏とブレイナード氏

Bloomberg 9月15日(木)7時3分配信

米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は12日、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長について、オバマ大統領を助けるため金利を「人為的に低水準」に据え置いていると非難し、議長は「自身を恥ずべきだ」とCNBCに語った。

同日にシカゴで講演したブレイナードFRB理事は連邦準備制度に関し、「行政府からの独立が無条件に連邦公開市場委員会(FOMC)での討議の焦点であることを確保するような設計となっている」と語り、トランプ氏に遠回しに反論。金融当局者独特のこの言い回しをざっくり翻訳すると、「引っ込んでいてほしい」ということだろう。

だが、米金融当局の独立性など気に掛けないトランプ氏の何気ない言動の陰にあるのは、純然たる実質的な政策論議だ。ブレイナード理事は、最近では前例のない経済状況である「ニューノーマル」に米金融当局が適応する必要があるとして、低金利維持をずっと訴えてきた。

一方、米金融当局は金融危機前の数十年間と同様、数年ごとに金利を押し上げ、「オールドノーマル」に戻すことが可能であり、実際にそうなるとの前提に立つのがトランプ氏の認識だ。

トランプ氏が大統領に選ばれれば、2018年に次期FRB議長を指名する機会を持つことになるが、金融政策をめぐる同氏の主張は一貫している。同氏はキャリアの前半を不動産という、金利水準を注視せざるを得ない業界でほぼ過ごしてきた。

しかもトランプ氏はかつての高金利時代を知る古株の業界人であり、同氏にとっては金利がいつか再び同様の水準に向かうと信じる方がより自然なのだろう。

トランプ氏(70)はCNBCの番組のキャスターに対し、自身がカーター大統領時代のことを覚えており、「あなたはたぶん若過ぎて当時の記憶はないだろうが、プライムレート(最優遇貸出金利)は21、22%に達したはずだ」と話した。

過去のデータで確認すると、実効フェデラルファンド(FF)金利は1980年代初めに20%前後に上昇。FF金利が22%を上回ってピークを付けたのは実際にはレーガン政権発足後のことだが、金利水準自体はトランプ氏の記憶がほぼ正しい。

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最終更新:9月15日(木)7時3分

Bloomberg