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マーケットに異変、景気の見通しが悪いのにどうして株価はむしろ上昇?

THE PAGE 9/16(金) 15:00配信

 量的緩和策によるカネ余り現象は、株式市場に対しても様々な影響を与えています。市場の価格形成機能が歪んでおり、どの銘柄が有利なのかという選定基準も変化しているようです。

リーマンショックから8年が経過した今でもグロース株が優位

 株式投資の世界では、グロース株とバリュー株という銘柄の分類方法があります。グロース株とは成長株ともいわれ、売上高や利益の成長率が高い銘柄のことを指しています。ネット企業などは典型的なグロース株といってよいでしょう。一方、割安株は業績と比較して株価水準が低い銘柄のことです。

 一般的に景気が回復する局面では、業績期待によってグロース株が買われ、その後、景気が過熱してくると、割安株が注目されるという流れで相場は展開します。

 ちなみに日本の株式市場におけるグロース株とバリュー株の上昇率を比較すると、リーマンショック以後、一貫してグロース株の方がバリュー株よりも高いパフォーマンスを示していました。リーマンショックからの回復局面でしたから、グロース株が強いのは当然の結果かもしれませんが、不思議なことに、リーマンショックから8年が経過した今でも、グロース株優位の状況は変わっていません。本来でしたら、割安なバリュー株が買われていても不思議ではないのですが、バリュー株のパフォーマンスは相変わらず低いままです。

投資家はディフェンシブ銘柄を物色

 その理由は、株価の上昇がピークとなった2015年の半ば以降も、引き続きグロース株が買われているからです。しかし相場全体は下がっていますから、典型的な高成長銘柄を積極的に買うわけにはいきません。具体的に物色されているのは、食品や製薬、運輸といった景気変動の影響を受けにくい、いわゆるディフェンシブ銘柄です。一部では、ディフェンシブ銘柄の特徴と、継続的な成長を見込めるグロース株の特徴を合わせて、ディフェンシブ・グロース銘柄などともいわれています。

 割安ではないものの、配当が高めで株価の動きが少ないこうした銘柄を、年金など機関投資家が好んで買っており、その結果として、日経平均はあまり値を下げずに推移しています。本来の投資理論では、株価の動きが激しい銘柄(リスクが高い銘柄)ほど期待リターンが高いという特徴がありますが、最近では、値動きの少ない安定的な銘柄の方がリターンが高いという逆説的な状況が続いているのです。

 こうなってしまうのは、日銀が市場に大量の資金を供給し、国債の金利がマイナスになったことが原因です。国債で資金を運用することができないため、比較的安全な株式に資金が集中していると考えられます。このため景気見通しが悪いにもかかわらず、株価はむしろ上昇するという状況になっているのです。こうした状態は永久には続きませんから、どこかのタイミングで修正が行われることになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:9/16(金) 15:00

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