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<パラ陸上>表彰式で満面の笑み佐藤友 男子1500車いす

毎日新聞 9月16日(金)1時42分配信

 いったんは悪夢になりかけた佐藤友祈(WORLD-AC)だが、抗議によって覆り、2個目の銀メダルを獲得した。リオデジャネイロ・パラリンピック第9日の15日、陸上男子1500メートル(車いすT52)決勝で、3分41秒70で2位となった佐藤友。表彰式では満面の笑みを浮かべた佐藤友は「ドキッとしたというか落ち着かなかったが、失格になる要素はなかったから」。慌ただしく公式記録が二転三転したレース後の経緯を振り返った。

 佐藤友は序盤から逃げる前回ロンドン大会トラック種目4冠のマーティンを800メートル付近でとらえると、一騎打ち。何とか粘り続けたが、最後は残り200メートルを切り、再びマーティンにかわされた。「まだまだ実力差を感じた」。表彰式に備えて、言葉少なに取材エリアを去った佐藤友だが、ここから思わぬ展開が待っていた。

 レースから約30分後佐藤友が突然、失格とされた。国際パラリンピック委員会(IPC)陸上競技部門が定める規則では、尿をためる「蓄尿バッグ」などから尿を競技場や練習会場で漏らした場合、失格となる。車いすに尿の跡があったというが、佐藤友に心当たりはない。日本側が抗議した結果、野田の車いすと誤っていたことが判明。約20分後、銀メダリストに返り咲いた。

 この20分間は、4着だった上与那原が銅メダルに繰り上がったが、佐藤友の失格が取り消された結果、上与那原は再び4位となって幻の銅メダル。忘れられないレースとなった佐藤友は「ベストを尽くしたので悔いはない。2020年東京大会に向け課題はしっかり見えた」と決意を新たにした。【長田舞子】

最終更新:9月16日(金)2時3分

毎日新聞