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独占インタビュー:シュテファン・ベル、マインツ守備陣の要が明かす躍進の理由と「忘れてはいけないこと」

GOAL 9月16日(金)22時10分配信

「降格候補」という前評判を覆す快進撃だった。2015−16シーズン、王者バイエルン・ミュンヘンを破る“ジャイアント・キリング”を成し遂げたのを筆頭に、強豪チームから次々に勝ち点を獲得。気づけば積み上げた勝ち点は50に達し、ヨーロッパリーグへの出場権を獲得するに至った。

躍進を遂げたチームの中心には、いつもシュテファン・ベルの姿があった。マインツをけん引するディフェンスリーダーは、クラブでの日々を、欧州の大会への挑戦を、自身の将来をどのように捉えているのか?

『Goal』のインタビューで、その胸中を明かしてくれた。

■うまくいかない時期は誰にだってやってくる

――やあ、シュテファン。まずはチームのことを聞いてもいいかな? マインツは今夏の移籍市場でかつて無い規模の投資を行った。ブンデスリーガ開幕戦ではドルトムントに敗れたけど、大きな発展の時期を迎えたと見ていいのだろうか?

マインツがこれほどスケールの大きな投資を行ったのは初めてのことだね。メディアがその事実に注目するのは当然のことだよ。だけど、「大きな発展があった」という表現は必ずしも正しくないと思う。これまでが良くなかったということになってしまうし、チーム内ではそういった認識をしていないよ。

夏の移籍期間で選手が出入りするのは毎年のことだよね。すべてがいつも通りさ。ただし、今までとは違うシーズンが僕たちを待ち受けているというのは確かだ。ヨーロッパリーグの本戦に出場するからね。

――新加入の選手の多くはドイツ語を話せないけれど、コミュニケーションはどのように取っているんだい?

プロの世界では至って普通の状況だよ。以前からチームメイト全員がドイツ語を話せたわけじゃない。反対に何カ国語も話せる選手がいる。彼らが通訳してくれているよ。あとは、20~30の表現を覚えればピッチ上では事足りるからね。これはサッカーの良いところだよ。

――新加入選手のチームへの適応についてもう少し詳しく聞かせてくれるかな?

毎日一緒にトレーニングしているから、とても速いペースでお互いのことを理解していけるんだ。特別な方法は必要ないよ。というのも、そもそも皆オープンな性格だし、打ち解けようと努力もしているからね。よりオープンでよく喋る選手がいれば、シャイな選手もいる。それは他の職場と変わらないよ。

――将来有望な若手がマインツに加入してくるのが目に付くけど、こういったことはあまりなかったよね?

この4、5年でマインツは、あらゆる面で成長した。そのことが優秀な若い選手がマインツを選ぶ決め手になっていると思う。セカンドチームが3部リーグに所属しているのも大きいね。将来への展望がここにはあるのと、他の選手にとってマインツへの移籍が良いものだったということ。この2つの事実が若手選手に伝わっているんだろうね。ここには、個人が成長するための前提条件がそろっているし、それがとても高いプロフェッショナルなレベルにあるんだ。

――選手はいつ移籍について知らされるの?

事情が許す限りは、前もって知らされるよ。通常の場合、クラブが公式発表する少し前になるね。

――今シーズンのキャプテンは、ニコ・ブンガートに決まった。けれど、ドルトムント戦では君がキャプテンマークを巻いたね。

チームを引っ張る立場に成長したのだから、僕がキャプテンでも驚くことではないと思っているよ。それに最終的には誰がキャプテンマークを付けるかよりも、チームを引っ張る立場にある何人かの存在が大事なんだ。“誰がキャプテンか”という話題は少し多すぎるんじゃないかな。チームスポーツでは、各選手がそれぞれの役割をこなしていくことで、チーム全体に貢献していくものだと考えているよ。

――失礼な言い方になるかもしれないけど、2016年に君がキャプテンに任命されるなんて、数年前は想像できなかったよ。うまくいかない時期も自信を失わずにやっていけたのかな?

自信は失わないけど、向かい合わなければいけない。うまくいかない時期は誰にでもやって来る。そこから学んでいくことが大事なんだ。僕自身の場合、こういう時期を経験したことは、結果的にポジティブなことだった。良い時も悪い時も経験したことで、成功もうまく自分の中で整理できるようになった。だから上り調子しか知らない選手よりも自惚れる危険性が少ないと思うよ。

■この先もマインツの成長に貢献していきたい

――マインツはこの夏、初めてアメリカツアーを実施した。ブンデスリーガの評判はどうだった?

アメリカでも認知度は高かったよ。バイエルンの人気の高さも実感したね。ドイツ代表がワールドカップで優勝したこともブンデスリーガの人気を高めたんじゃないかな。

――ツアー自体はどうだった?

全く今まで知らなかった新しい経験ができたよ。そうやって新しいことを体感できたのは、素晴らしいことだった。もちろん長距離移動は大変だったけど、退屈とか隔離されることで生じるストレスといったものとは無縁だったね。

――素晴らしい経験があった一方で悲しい出来事もあった。ロリス・カリウスとユリアン・バウムガルトリンガーという2人の主力選手が次のステップを目指してマインツを去ったよね。その後、2人とコンタクトは取っている?

時々ね。良く知った仲で、数カ月前まで共にピッチに立ってほぼ毎日会っていたのだから。

――キミは彼らのように次のステップへ進むことは考えなかったの?

全く考えなかったよ。簡単なことさ。僕はここでヨーロッパリーグに出場できる。マインツでは素晴らしいことが起きている。だから移籍は全く選択肢に無かった。マインツのここ数年の成長がどんなものだったかを考えてみる必要がある。驚くべき成長だよ。当然、この先の成長にも貢献していきたい。

――マルティン・シュミット監督の下で、今シーズンはポゼッションを高めることに着手すると言われているけど、戦術はどう変わるのだろうか?

僕たちが今もマインツであることを忘れてはいけない。そして突然、自分たちのやり方を根本から変えるようなことを始めたりはしないよ。今後も全員が第一に守備の意識を持ってプレーする。そして相手に自由にやらせないように努めるんだ。

もちろん、あらゆる点で改善の余地がある。ポゼッションもそうさ。でも、僕たちには自分たちのやりたいサッカーがある。そして最優先事項と捉えて実行していきたいと思っているよ。

――では、改めて新シーズンの目標を聞かせてほしい

新しいことがたくさんあるし、ヨーロッパリーグによる過密日程も見くびってはいけない。だからできるだけ早いうちに降格争いとは無縁の状況を作りたいと思っているよ。目標設定の段階で忘れてはならないのは、僕たちが数年前まで降格候補の常連だったということだね。

――ヨーロッパリーグではあらゆることが成功として評価されると思うんだけど、どう考えている?

参加できること、経験できることが単純にとても嬉しいよ。最終的にどんな結果になるのかは、二の次だね。そういう気持ちで望みたい。だけど明らかなのは、僕らとの対戦は、相手にとって楽な試合ではないということさ。

GOAL

最終更新:9月16日(金)22時11分

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