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メダル死守、心の支えに=国枝、晴らした悔しさ―車いすテニス〔パラリンピック〕

時事通信 9月16日(金)5時59分配信

 銅メダルを決めた瞬間、国枝が絶叫した。ペアを組んだ斎田と抱き合い、肩をたたいて喜びを分かち合う。涙がぽろぽろとあふれて止まらなかった。日本勢対決となった車いすテニスの男子ダブルス3位決定戦。2004年アテネ大会から4大会連続でメダルをつかんだ気分は格別だった。
 3連覇を逃したシングルスへの後悔が残っていた。「悔しい思いをした。その苦しさが銅で少し報われた。念願の金ではないが、メダルがあるかないかは大きな違い」。重圧から解放され、エースがようやく笑顔を取り戻した。
 見た目は悪くても、勝つためのテニスに徹した。三木、真田組の強打への対抗策はロビング。無理せずに高い球を深く返して、ミスを誘う作戦が奏功した。「やりたくないプレーだが、割り切った。内容より勝つことが大切だった」
 右肘を痛め、近年では最悪のシーズン。「パラが昨年だったら、と何度も思った」。このまま終わるわけにはいかない、との思いをメダルという形にした。「これでまたツアー大会に戻れる。この銅は今後、心の支えになると思う」。32歳のプロ選手が、表情を引き締めた。(時事)

最終更新:9月16日(金)13時5分

時事通信