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<富山市議会>8人目が辞意、政活費不正

毎日新聞 9月16日(金)7時0分配信

 ◇自主解散に慎重意見も

 富山市議会(定数40)を巡る政務活動費の不正請求問題で、自民会派の谷口寿一市議(53)が15日、毎日新聞の取材に辞意を明らかにした。市議会で辞職と辞意表明をしたのは計8人となった。自民会派(25人)では市議会を自主解散すべきだとの意見が多いが、他会派には「問題追及ができなくなる」などの意見が根強く、実現するかは不透明だ。

 谷口市議によると、2013年7月~14年7月、会派前会長の中川勇氏(69)=議員辞職=が用意した印刷代名目の偽造領収書3枚で約91万5000円を請求。実際に印刷した代金を除き、約47万円を中川氏に渡した。これまでの取材に「中川氏と付き合いが長く、偽造と気付いていたが断れなかった」と話していた。

 既に自民系3人が辞職し、辞職願を出した民進系2人と自民会派1人の辞職も21日の本会議で認められる見通し。自民会派の藤井清則(54)と谷口の両市議も同日までに辞職願を出す意向で、市議会の欠員は富山県議に転出した1人を含めて9となる。

 これで市議会の欠員が6分の1超となって補欠選挙となり、さらに来年4月には任期満了に伴う市議選が行われることになる。しかし、解散すれば来年4月の市議選はなくなるため、自民会派には2回の選挙を避けたい考えがあるとみられる。

 辞職と辞意表明の議員を除く31人全員が出席し、自民会派22人が解散に賛成すれば、他に3人の賛成で解散が可決される。

 しかし、毎日新聞の取材では共産(2人)と社民(1人)の会派が反対で、公明会派(4人)も「解散すれば不正問題の究明がうやむやになる」との意見が強い。自民会派は公明を説得する方針で、解散成立には議員辞職で2人になる民進系と公明が鍵になりそうだ。

 自民会派は15日、市政報告会の開催を装って上限500円の茶菓子代で水増し請求が相次いでいることから、茶菓子代を認めないことを決めた。高田重信・会派幹事長は「不正の温床になっていた」と述べた。

 市内の市民団体は同日、中川氏と谷口市議について、政活費をだまし取ったとして詐欺容疑で県警に告発状を提出した。市民団体は「不正が会派ぐるみなのかどうか、捜査のメスを入れてほしい」としている。同市議会の政活費不正を巡る告発状提出は初めて。ほかに、政活費約460万円を不正取得したとされる矢後肇前県議(56)についても提出されている。【大東祐紀、久野洋、古川宗】

最終更新:9月16日(金)7時0分

毎日新聞