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ワイズがフィリピンで飲料水販売所 海水淡水化、アジア展開も

琉球新報 9月16日(金)13時4分配信

 ワイズグローバルビジョン(うるま市、柳瀬善史代表)は、今秋から同社が開発したミニプラント型海水淡水化装置を利用して、フィリピン国内で飲料水の販売事業を展開する。水道施設の整備が進まず、水質環境の悪い東南アジア地域の島国などをターゲットに、3年間で300カ所の飲料水販売所「MYZ(水)ステーション」を設置する計画だ。1カ所で年間1千万円前後の売り上げを見込み、数年以内に数十億円規模の市場展開を目指す。


 フィリピンで10月ごろに営業許認可を得て事業を開始する見通し。ワイズは独自の「MYZ」ブランドを立ち上げて、同国を皮切りに東南アジア一帯で事業を展開する考え。

 ワイズは今春、軽トラックや小船で持ち運びが可能な重量150キロのミニプラント型装置「MPGX―10TD」(販売価格600万円)を開発した。電気がない島でも稼働できるようにガソリンエンジンで日量約10トンの海水を淡水化できる。海水をナノレベルでろ過する「逆浸透膜」フィルターを利用して、塩分のほか病原菌やウイルスも除去でき、日本の厚生労働省が定める水道法基準をクリアした浄水を提供する。

 フィリピンで市販される飲料用ペットボトルは1リットル20~30円と高額だが、ワイズは高品質の水を10リットル50円で提供する。ワイズの大嶺光雄会長は「所得の低い国で高額な装置の購入は難しいが、日常的に使用する少量の水なら貧しい人たちも利用できる」と販売所設置の狙いを話す。

 7月末にフィリピンのバナコン島に第1弾のステーションを設置した。11月には人口約2万人のオランゴ島に整備を予定する。一つのステーションで1日500~千世帯への供給を想定する。1日に500件を販売できた場合、年間約1千万円の売り上げになる。フィリピンには約千の有人島があり、大規模かつ持続可能な事業展開が見込める。

 インドネシアやベトナム、中国など東南アジア一帯でダンボールの製造・販売事業を展開するカネパッケージ(埼玉県)と業務提携して、カネ社の現地スタッフが装置の製造・販売、ステーションの設置や保守管理を行う。現地住民の雇用創出を図るほか、社会貢献の一環として収益の一部を地域に還元する。大嶺会長は「水環境の悪い地域で日本品質の安価な水を提供するのが課題だった。住民の健康を支えるため今後、東南アジアで安全・安心な水を届けたい」と話した。

琉球新報社

最終更新:9月16日(金)13時4分

琉球新報