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<民泊問題>京都市内「簡易宿所」急増で住民とあつれき

毎日新聞 9月16日(金)10時55分配信

 宿泊施設不足が深刻化している京都市内で、旅館業法上の「簡易宿所」の許可を取得する施設が急増している。今年4~8月末までに273に達し、2015年度の年間許可施設数(246)を上回ったことが市への取材で分かった。市が無許可の「民泊」に許可取得を助言・指導していることや、高い宿泊需要を見込んだ「ゲストハウス」開設の増加などが要因。一方で、簡易宿所事業者と地域住民とのあつれきも顕在化している。【木下訓明】

 JR丹波口駅(下京区)にほど近い住宅密集地で、簡易宿所の経営形態の一つ「ゲストハウス」の開業を巡り二つの対照的な事態が起きている。

 一つは事業者(所有者)と地域住民が対立した例。市がトラブル防止のために求めている事前説明会や、事業者と地域との協定書締結に関し、双方の言い分がぶつかった。反対住民は「事業者側が形だけの説明会で済ませ、ゲストハウス改築工事を強行しようとしている」と反発。十分に説明し協定書締結の上で着工するよう要求した。しかし事業者側は「反対住民が嫌がらせや脅迫まがいの行為をし、交渉不能」と主張する。

 もう一つは、事業者側が十分に説明し、穏便に地域と協定を締結した例。ゲストハウス建設工事もまもなく始まり、来年初めの開業を目指している。学区内の役員の住民は「事業者側の対応も丁寧で地域として開業に理解を示した」と話す。

 市によると、市内主要32ホテルの今年1~7月の平均稼働率は87・5%。「思い立って1週間前に目的のホテルを予約しようとしても、部屋が取れない状況」という。7月の文化庁京都移転を想定した社会実験でも、同庁職員の宿泊先は市外だったほどだ。

 このホテル不足であふれた宿泊需要の受け皿の一つが「民泊」だ。民泊仲介最大手サイト掲載の市内民泊数は8月時点で3900超。市はサイト掲載民泊の稼働率を30%と仮定しても「民泊宿泊者は年間100万人を超えている」と推計する。

 市は民泊に対し、簡易宿所の許可を取得するよう呼び掛けを強化した。それに伴い簡易宿所許可施設が急増。結果的に開業を巡る事業者と地域住民とのもめ事が頻発し始めた。

 市の民泊対策担当者も「基本的には『民対民』の問題なので、行政の対応にも限界がある。事業者側の法令順守をチェックし、摩擦が起こらないよう助言するしかない」と頭を抱えている状況だ。

最終更新:9月16日(金)12時49分

毎日新聞

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