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<パラ競泳>木村、強気の銅…疲労極限、4個目メダル

毎日新聞 9月16日(金)12時10分配信

 リオデジャネイロ・パラリンピック第9日の15日、競泳男子100メートル自由形(視覚障害S11)で木村敬一(東京ガス)が59秒63で銅メダルに輝いた。木村は4日連続でメダルを手にして、銀メダルの50メートル自由形と100メートルバタフライ、銅メダルの100メートル平泳ぎに続いて4個目となった。

 世界記録で優勝したスナイダー(米国)に3秒以上の大差を付けられた。だが、2日連続で有望種目での金メダルを逃して精神的にこたえていた木村がわずかな時間で立ち直り、表彰台に上がったことは意義がある。さらに59秒63でフィニッシュして自身が常に意識する「1分切り」も果たした。「びっくりしましたね。頑張りました」。木村がエースと呼ばれるのは、この非凡さがあるからだ。

 午前の予選は1分2秒85で8人が進む決勝に7番目で通過した。100メートルの平泳ぎとバタフライで優勝できなかったことは「超引きずってた」といい、決勝での目標も「完泳です」と力なく笑った。だが、会場設備の不具合で決勝のスタートが約40分遅れたことが木村に良い方向に作用した。

 この日で4日連続のレース。貴重な体力回復の時間と捉えた。

 決勝のレースは右側のコースロープに寄ってもお構いなしに猛然と腕をかき、50メートルのターン。後半での失速が課題だったが、木村は「体が動いている。押し切ろうと思った」と、強気の姿勢を貫いた。

 16日は今大会最後の種目となる200メートル個人メドレーだ。「一番厳しい種目だった」と、鬼門だったこの日のレースを終え、疲労は極限に達しており、取材を待つ間は椅子に座ってぐったりしていた。それでも、意気込みを聞かれると「残る力があれば、頑張ります」とおどけて返してきた木村。いつもの余裕も戻ってきた。【岩壁峻】

最終更新:9月16日(金)16時38分

毎日新聞