ここから本文です

<セルビア>野球チーム、日本へ…高校選抜、東京五輪目指す

毎日新聞 9月16日(金)13時0分配信

 【ウィーン三木幸治】東欧のセルビアから、野球の高校選抜チームが9月末、「憧れの場所」である日本を訪れ、関西の高校などと交流試合をする。サッカーなど球技が盛んなセルビアだが、ユーゴ紛争後に広まった野球はまだ発展途上だ。選手は「洗練された日本の野球を学び、2020年の東京五輪に出場したい」と夢を語る。

 セルビア野球の歴史はまだ約25年。1991年、クロアチアで武力衝突が続いていた際、クロアチアで野球のクラブチームに所属していたセルビア人のニコラ・ブチェビッチさん(43)が、グラブ二つとボールを持ってセルビアに避難。その後、仲間を募り、初めてセルビアで野球を広めた。

 ブチェビッチさんは現在、セルビア野球連盟の事務局長を務める。

 首都ベオグラードなど3都市に計五つのクラブチームがあり、クロアチアやハンガリーなどと国際試合をするまで発展。だが、野球人口は約300人にとどまり、野球場は国内に一つだけだ。

 遠征は、選手たちに「本物の野球」を知ってもらおうと、野球連盟とセルビア代表チームのコーチを務める国際協力機構(JICA)バルカン事務所の辰巳知行さん(47)が尽力して実現した。

 セルビアの平均月給は約4万6000ディナール(約4万3000円)だが、選手の保護者らが渡航費約150万円を1年かけて用意。滞在費の約180万円はインターネットを使って資金を集めるクラウドファンディングで募集した。

 選手は普段から、日本のプロ野球や高校野球をインターネット上の動画で見ているという。

 投手のボヤン・ニニッチさん(17)は「日本の高校野球の選手は、野球を人生で最も重要なものとして全力を注いでいる。その情熱と素晴らしい技術を学びたい」と期待する。

 チームは9月30日に来日。大阪府立北野高校や三重県立松坂工業高校などとの試合を予定している。

最終更新:9月16日(金)13時57分

毎日新聞