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盛り土問題 豊洲市場地下に「コンクリ箱」 石原元知事、20年に言及

産経新聞 9月16日(金)7時55分配信

 ■都の方針転換への影響、焦点に

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の主要施設下で、都が土壌汚染対策に実施したとしていた4・5メートルの盛り土が行われていなかった問題で、移転を決断した石原慎太郎元知事が在任中の平成20年5月、定例記者会見で、土壌汚染対策として地下にコンクリートの箱を埋める案に言及していたことが15日、分かった。その後、都は専門家会議の提言に反する形で施設下に地下空洞を設置しており、都の調査では石原氏の発言が都の方針転換に影響したかどうかも焦点になる。

 ◆「役人から聞いた」

 石原氏は20年5月30日の定例会見で、海洋工学の専門家が「(土壌汚染対策は)違う発想で考えたらどうか」と発言していることに言及。「土を全部さらっちゃった後、コンクリートの箱を埋め込み、市場としてのインフラを支える。そのほうがずっと安くて早く終わるんじゃないか」と述べ、この案を「担当の局長に言った」と語った。

 当時は土壌汚染対策を専門家会議が検討している時期で、対策費が膨らむかどうかに注目が集まっていた。石原氏はこれに先立つ同月16日の会見でも「既存の方法論だけでなく、もっと費用のかからず効果の高い技術を模索したい」とし、「専門家に相談し、かつその限られたメンバー(の枠)を超えて相談する」と述べていた。

 約2カ月後の同年7月、専門家会議が敷地全てで盛り土を行うことなどを盛り込んだ汚染対策を正式に提言。しかし、都はその具体的な工法を検討する有識者の技術会議で、施設下に地下空間を設けて駐車場などに使う案を提示。同案は却下されたが、23年6月に作られた基本設計で主要施設の下はコンクリート組みの空洞になっていた。

 石原氏は15日、報道機関から、記者会見での「コンクリート箱」発言を問われ、「都庁の役人からそういう情報を聞いたから、記者会見でそういう意見があると取り次いだだけだ」と説明。「局長に言った」との発言については「(言ったのではなく)局長から聞いた」とし、「全部、下(都職員)や専門家に任せていた。建築のいろはも知らないのにそんなこと思い付くわけがない」と話した。盛り土がなかった問題について感想を求められると「東京は伏魔殿だ」と気色ばんだ。

 ◆「知事からの提案」

 一方、当時局長級の市場責任者だった比留間英人・元市場長は取材に対し「(コンクリート箱は)自分の提案ではなく、知事からの提案だった」とこれを否定。ただ、「当時は盛り土の工費が1500億から2千億円に及ぶとの臆測もあり、知事はそれを心配していた」とし、「発言は『盛り土の代わりにコンクリートの箱を使えば、費用が安くなるのではないか』との意味で、地下を利用したいとの趣旨ではなかった」と述べた。比留間氏によると、石原氏の指示を受け、コンクリート箱を使ったケースでの費用も積算したが、盛り土より高額となったため、「採用できない旨を知事に説明して納得してもらった」という。

最終更新:9月16日(金)8時5分

産経新聞

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