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インタビュー:日銀マイナス金利、メリット大きい=西村自民党特別補佐

ロイター 9月16日(金)16時43分配信

[東京 16日 ロイター] - 自民党の西村康稔・総裁特別補佐は、日銀のマイナス金利の深掘りについて、デメリットよりメリットの方が大きいとの考えを示し、金融機関にとっても長期的には資金需要が増えてプラスになるとした。

安倍晋三首相が新たに打ち出した未来投資については、政府として日本が強みを持つ医療・防災関連の個人情報をビッグデータとして活用できるよう、法改正を次期通常国会で議論することを明らかにしたほか、マイナンバーカード1枚で決済が可能となるよう規制緩和を実現する方向性を示した。

一問一答は以下の通り。

──日銀は来週、大規模緩和の総括検証を行うが、マイナス金利を深掘りしていくことは国民の預金金利や金融機関の収益などに悪影響を及ぼしかねないが、どのように考えるか。

「プラス・マイナス両方の面があるが、私はプラス面の方が大きいと思う。ひとつは社債でも超低金利で調達でき、企業の設備投資を下支えしている。もうひとつは住宅ローンの借り換えが多く、負担が減ればその分消費に回ったり、住宅購入ローンを新たに組むこともある」

「マイナス面は金融機関にとって収益減となっている点だが、短期的にはそうなっても、長い目でみれば超低金利により消費や投資で資金需要が増えれば、プラス面も出てくる」

「預金金利にマイナス金利は適用しないと日銀も言っており、適切に判断してやるだろう」

──未来投資会議が始動したが、自民党IT戦略特命委員会でもIT国家実現への提言をまとめた。企業が投資するために国として何ができるか。

「1つはIoT(モノのインターネット)のプロジェクト化に向けてネットワークを組むなど、国としてモデル事業や実証実験をしていく。AI(人工知能)関連の人材を集め、育てるための拠点の整備に向けた予算も経済産業省で組んでいる」

「(ビッグデータ分野では)グーグルのデータ量が圧倒的に多いが、日本の強みとして、健康・医療データや防災、気象データの蓄積もある。こうしたリアルな実社会で使えるデータの蓄積を活用できればいろいろなことができるため、政策の方向性を出していく」

「(ただ、個人情報をビッグデータ化する際には)1億人に個人情報の使用許可を取ることは難しく、個人データを信頼できる代理機関が匿名で使うことによって、さまざまな情報を処理できる枠組みができないか、ということについて検討を進めている。そのための法整備が必要。次の通常国会を目指し、IT特命委員会でも政府と一体となって議論を進めている」

「もう1つは、2020年の東京オリンピックに向け、キャッシュレス社会を実現できるよう、必要な規制改革を進めていきたい。特にマイナンバーの普及時には、それ1枚で決済が可能となり、クレジットカード、銀行のカードも1枚に統合されることを目指す」

──サウジ、ロシアなどの議連幹事長として、日本のエネルギー権益拡大ではどのような動きがあるか。

「サウジアラビアについては、日本とサウジの合弁会社、つまりベンチャー企業への投資などいろいろ考えられる。日本とサウジの閣僚級のフォーラムを設置することになっている」

「政府系機関がサウジのベンチャー企業に資金を投じることはありえる。国際協力銀行(JBIC)、産業革新機構、政策投資銀行などが(サウジと)一緒にファンドを作るなど、目的に応じて日本側の機関は変わってくると思う」

「ただ、国営石油企業であるサウジアラムコ自体に投資することはない。むしろ日本が協力するのは新しい産業だ」

──ロシアについては12月にプーチン大統領が来日するが、日本のエネルギー権益拡大に役立つような合意を目指しているのか。

「大きな方向性は、ロシア経済にとってプラスになることへの協力だ。そのためにエネルギーも含めて8項目の協力事項を示している。それが日本にとってもエネルギーの安定供給につながっていく」

──北方領土の交渉進展に結び付くような合意は期待できるのか。

「安倍首相とプーチン大統領の間で相当話し込んでいるため、われわれとしては平和条約が結べる方向性が出るように協力していきたい」

──12月に足掛かりができそうか。

「これは、経済協力がどの程度目に見えて進んでくるかにもよると思う。8項目を具体化していこうという安倍首相の姿勢をプーチン大統領は非常に高く評価していると聞いている。ロシア側からも50を超える項目の提案が出てきている」

──政府が検討を始める「働き方改革」で、外国の人材受け入れ拡大についてどのような具体策が盛り込まれるのか。

「高度人材はどんどん入れていこうという方向性だ。今、(技能実習生が)19万人入っているので、10万人単位で増えることを期待したい。IT分野、観光、家事などにも追加する方向だ」

*詳細な内容を追加しました。

(中川泉 宮崎亜己 スタンレー・ホワイト 編集:田巻一彦)

最終更新:9月16日(金)19時4分

ロイター

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