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印首相、非同盟諸国首脳会議を欠席 日米との関係強化反映

産経新聞 9月16日(金)7時55分配信

 【ニューデリー=岩田智雄】インド政府は14日、ベネズエラで17日に始まる非同盟諸国首脳会議に、モディ首相ではなくアンサリ副大統領が出席すると発表した。インドは、東西冷戦時にいかなる軍事ブロックにも加わらず中立主義を目指した会議の創設メンバー国で、実権を持つ首相が出席しないのは、本格政権としては初めて。冷戦が終結し、中国の軍事的脅威が高まる中で、安全保障や経済で米国や日本との関係を強化するモディ氏の外交姿勢を反映した決定となった。

 非同盟諸国会議は、インドのネール初代首相の外交理念をもとに、1961年に初の首脳会議がインドを含む25カ国首脳が出席してベオグラードで開かれた。冷戦後の現在、米露や日本などを除く約120カ国が参加し、貧困撲滅のための加盟国間の「南南協力」などがテーマとなっている。

 インドからはこれまで、ネール氏が所属した国民会議派出身者に加え、現与党のインド人民党(BJP)のバジパイ氏を含む歴代首相が、約半年間続いた事実上の選挙管理内閣の1人を除いて、ほぼ3年ごとの首脳会議に出席してきた。インドは冷戦中、非同盟主義を掲げながらも、旧ソ連から兵器を輸入し、西側諸国から親ソ勢力とみなされてきたという側面もある。

 一方、モディ首相は、全方位外交から一歩踏み出し、中国に対抗するため、日米との協力を深化。米印海上共同訓練「マラバール」への日本の正式参加が決まり、日本の救難飛行艇「US2」の輸入へ向けた協議が進んでいる。オバマ米大統領はインドを「主要な防衛パートナー」とみなし、米印は先月、両国軍の後方支援協力の覚書に調印。モディ氏には、安全保障での協力を経済発展につなげたいとの思いもある。

 インドのシンクタンク、防衛研究所のパルサ・ゴシュ研究員は「非同盟諸国会議には、モディ氏が掲げるメーク・イン・インディア(インドでつくろう)運動につながるようなきちんとした経済政策がない。モディ氏は、他にやるべき重要なことがあるから行かないのだろう」と話している。

最終更新:9月16日(金)8時28分

産経新聞