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大事故すら「素晴らしい機会」元F1レーサーが銀 パラ

朝日新聞デジタル 9月16日(金)17時21分配信

 9月15日。15年前、自動車レースで大事故を起こして両足を失った因縁の日に、銀メダルを獲得した。

【写真】自転車ロードレースのハンドサイクルで銀メダルを獲得した元F1ドライバーのアレッサンドロ・ザナルディ(右)

 イタリア人の元F1ドライバー、アレッサンドロ・ザナルディは、手でペダルをこぐ自転車男子ハンドサイクルの個人ロードレース(運動機能障害)で、パラリンピック通算五つ目のメダルを手に入れた。「とても素晴らしいし、幸せだ」

 1周15キロのコースにある3カ所のヘアピンカーブでは、カーレーサーとして培ったコース取りが生きた。4周目の最後のカーブを曲がり、直線で接戦に。惜しくも2位でゴールしたが、自転車で勝者に近寄り肩に手を置き、祝福した。

 15年前のこの日にあったレースで、ザナルディのマシンは後続車に衝突され、真っ二つに割れた。大量出血で生死の境をさまよい、両足とも太ももから下を失った。「トイレに行くことすらできなかった」。そこからパラリンピアンとして復活した。2012年ロンドン大会ではこの競技で金二つに銀一つを獲得。今大会は前日の14日に個人ロードタイムトライアルで金メダルを手にした。「100%悪いことなどない。私に降りかかった事故ですら、人生に素晴らしい機会を与えてくれるきっかけになったのだから」。翌16日の男女共通チームロードリレーでも頂点に立ち、今大会を締めくくった。(後藤太輔)

朝日新聞社

最終更新:9月17日(土)17時16分

朝日新聞デジタル