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「103万円の壁」成長足かせに 家計の支え…逆にしがらみ化

SankeiBiz 9月16日(金)6時10分配信

 政府・与党が配偶者控除の見直しを検討するのは、主に専業主婦世帯などを優遇する制度が公平性や女性の働き方をゆがめ、経済成長の足かせになっているという危機感があるからだ。少子高齢化で人手不足が深刻化する中、安倍晋三政権が推進する「働き方改革」と連動し、女性の就労を税制で後押しする。

 「働き方改革は政権の最重要課題だ」。安倍首相は15日の日本商工会議所の総会でこう述べた。配偶者控除の見直しはその論点の一つ。経済財政諮問会議では民間議員が年内に結論を出すよう求め、2018年1月にも「夫婦控除」への転換が検討されている。

 所得税の配偶者控除は妻の年収が103万円以下なら、夫の課税所得から38万円を差し引く仕組み。夫が会社員で十分な収入があり、妻が家事や育児で家庭を支えるモデルを前提に1961年に創設された。だが、共働き世帯の数が専業主婦世帯を逆転。非正規社員の夫の増加で主婦のパート代が、生活を維持するための重要な稼ぎになるなど前提は大きく変わった。

 問題は、それでも配偶者控除を受けるために働く時間を103万円以下に調節する女性が多く、家計を支える制度が逆にしがらみになっていることだ。実際は103万円を超えても141万円まで緩やかに控除を減らす仕組みがあり、税制上「103万円の壁」はない。しかし夫の会社が支給する配偶者手当も妻の年収103万円以下が基準となっていることが多く、女性の就労の心理的な壁として作用している。

最終更新:9月16日(金)6時10分

SankeiBiz