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石綿被害、国を提訴 ニチアス羽島の遺族7人

岐阜新聞Web 9月16日(金)9時36分配信

 ニチアス羽島工場(岐阜県羽島市)でアスベスト(石綿)を吸い込み、中皮腫などを発症して死亡した元労働者3人の遺族7人が15日、適切な規制を取らなかったとして国に元労働者1人当たり1430万円の損害賠償を求める訴えを岐阜地裁に起こした。弁護団によると、岐阜地裁での提訴は2件目という。
 石綿被害を巡っては、おととし10月の大阪・泉南アスベスト国家賠償訴訟の最高裁判決で、1958年5月~71年4月に石綿工場で働いていた元労働者について、国の賠償責任を認定した。国はこの判決を受け、同期間内で一定の要件を満たすことが確認されれば、和解するとしている。弁護団によると、全国の各地方裁判所で、これまでに同様の訴訟が27件提訴されている。
 訴状などによると、元労働者3人は男性1人、女性2人で、54年1月から84年4月の間に羽島工場に勤務。綿状になった石綿の袋詰めなどを行い、胸膜中皮腫や石綿肺などで死亡した。いずれも労災認定を受けている。
 提訴後、会見した弁護団は「国が訴訟手続きを踏んで和解すると表明してから、まだまだ数が少ない。救済されるべき人が救われていない」などと話した。母を亡くした原告の一人は「できることなら母の健康と生命を返してほしい。できないのであれば、償いをきちんとしてもらいたい」とコメントを寄せた。
 中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会東海支部などは16日午前10時から、羽島市福寿町浅平の市民会館で石綿被害相談会を開く。元労働者や家族らを対象に、健康被害の悩みや救済制度の相談などに応じる。電話相談も行う。番号は070(5251)9840。

岐阜新聞社

最終更新:9月16日(金)11時20分

岐阜新聞Web