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高級自転車を盗まれた王者と挑戦者がウェルター級キング・オブ・パンクラスの調印式へ

バトル・ニュース 9月16日(金)12時41分配信

 9月15日夕、都内新宿区のパンクラスで、ウェルター級キング・オブ・パンクラスの調印式が行なわれた。挑戦者・三浦広光(SAMURAI SWORD/RINGS)、王者・村山暁洋(GUTSMAN)が出席し、パンクラス廣瀬隆司コミッショナーの立ち会いのもと、出場誓約書にサインした。

 この試合は「PANCRASE 281」(10月2日、ディファ有明)のメインイベントとなる。
 三浦は2004年、パンクラスに初参戦。その後、DEEP、HERO’Sに参戦し、2009年にプロボクサーに転向した。2012年より格闘技から離れていたが、前田日明に「まだやれる、もったいない」と声をかけられ、総合格闘技復帰を決意。昨年11月、11年ぶりにパンクラスに帰ってきた。現在3連勝中。
 村山は2011年、第4代修斗環太平洋ミドル級王座を獲得。2012年よりパンクラスに参戦し、今年3月、鈴木槙吾を破り第9代ウェルター級キング・オブ・パンクラシストとなった。今回が初めての防衛戦となる。

――お互いの印象、警戒すべき点を教えてください。
三浦「打撃にしても組み技にしても、あまり穴がないという印象です。組み際とか、一瞬の隙を衝いて投げたりするのが巧い選手だと思います」
村山「北九州での試合(昨年12月)を生で見させてもらいましたが、すごい一撃を持っていると思います。あと、身体がすごく強いということを感じました」

――三浦選手はランキング6位で、3連勝といっても前戦は相手の試合放棄での不戦勝です。挑戦者としていかがですか。
村山「ランキングは6位でも、参戦したときにはすごい選手が来たなと思いました。試合の内容を見ていると、2戦ともTKOで勝っています。ついにこの時が来たという感じです」

――初めての防衛戦です。
村山「チャンピオンになって、応援してくれている人たちがすごく喜んでくれました。ベルトを巻いたことで、自分の中でも今まで以上に気合いが入って、いい練習ができています。パンクラスのベルトを防衛し続けている王者は、今のところ石渡伸太郎選手(第2代バンタム級王者、4度防衛)だけです。自分も、巻いたからには巻き続けたい。ここが一番大事なところだと思っています」

――三浦選手はどのように闘いますか。
三浦「対応に自信はあります。ボクシングの練習に重点を置いているので、パンチで決めます。チャンピオンが打撃で勝負してもしなくても、パンチで決着がつくと思います」

――久しぶりの試合ですが。
三浦「試合間隔は空いてしまいましたが(不戦勝を除くと約10ヵ月ぶり)、すぐスパーリングも始めましたし、1年前の総合復帰戦に比べたら、パンチの距離や感覚はボクシングを以上ですし、MMAにアジャストできています」

――今、パンクラスのベルトを目の前にされて、どう思われますか。
三浦「WECでもボクシングでも、タイトルマッチまで行ってベルトは獲れませんでした。最後に勝つという気持ちが足りなかったんだと思っています。今回、競った試合になるかどうかは分かりませんけど、最後は気持ちの勝負になると思います。もぎ取りたいです」

――村山選手はどう闘いますか。
村山「粘り強く、全部出して闘います。パンチだけにこだわりませんが、パンチでも上回りたいです。打投極全て、全体で勝ちたいです」

――村山選手は大切な自転車を盗まれてしまったということですが…
村山「警察に届けたり、SNSでたくさんの人に拡散していただいたり、やることはやりました。あとは待つしかないですね。残念ですけど、試合に向けていい運が回ってくるといいなと思っています」

――ちなみに、おいくらくらいだったのでしょうか。
村山「台湾からの直輸入で、20万円くらいです…」
三浦「実は、僕も自転車を盗まれたんです」

――なんと!! お2人とも大変だったんですね。三浦選手も高級車だったのですか?
三浦「30万円くらいしました…。今はママチャリに乗っています。高級車はもういいです」

――そう言わずに(笑)。さて、この大会からTOKYO MXでの生放送が始まります。
三浦「顔が地味なので、試合は派手にやりたいです」
村山「試合順がメインだったので、この記念すべき大会でお互いにすごい試合ができたらいいなと思います」

三浦35歳、村山36歳。両者ともに黒のスーツに身を包み、静かな雰囲気の中で会見は進んだ。ケージ外では紳士たれ、格闘家の理想像そのままだった。しかし、穏やかな中にも、両者それぞれの、ベルトへの強い思いが伝わってきた。
混沌としたパンクラスタイトル戦線。中でもウェルター級は、選手らの実力が伯仲し、ランカー全てがベルト奪取の機会を虎視眈々と狙っていると言っていい。村山が防衛するか、三浦が奪うか。今はまさに嵐の前に静けさだ。激しい試合になることは間違いない!

(写真・文/佐佐木 澪)

最終更新:9月16日(金)12時41分

バトル・ニュース