ここから本文です

院生殺害、医師2人が正反対証言 被害者の精神状態で指摘

福井新聞ONLINE 9/16(金) 8:31配信

 福井県勝山市で昨年3月、赤トンボ研究の教え子だった大学院生菅原みわさん=当時(25)=を絞殺したとして、殺人の罪に問われた元福井大大学院特命准教授の無職前園泰徳被告(44)=同市=の裁判員裁判第3回公判が15日、福井地裁であった。検察側、弁護側双方が別々の精神科医を証人として出廷させた。両証人は事件前の菅原さんの精神状態を巡り「自ら死を考えていた印象はなかった」「殺害の嘱託(依頼)はあったと考えられる」と正反対の証言をした。

 検察側の証人として、菅原さんを診察した福井県内の精神科医が出廷。2014年12月~15年1月に行った計5回の診察を通して「自己否定するなど根底に強い不安感はあった」と指摘した。弁護側が主張する精神的な障害の特徴は見られたが、病名を確定する段階ではなかったとし「自殺願望はなかった。緊急的に入院する必要もなかった」とした。

 一方、弁護側の証人として、この障害に詳しい福井県外の精神科医が出廷した。菅原さんを担当した大学のカウンセラーが書いたメモや、同被告の供述調書などを基に、菅原さんが精神的に障害を抱えていたのは明らかと指摘。

 「菅原さんが大学院への復学をあきらめたことで、就職ができなくなり、被告と一緒に生きていけなくなると絶望した。被告に殺してもらおうと考えるに至った」と推察。「この障害と向き合い、被告自身も精神的に追い込まれてしまい、菅原さんの望み(殺害の嘱託)を受け入れることになった」とした。

 同裁判では、菅原さんが殺害嘱託の有無が争点となっている。

 次回は16日午前9時半から、被告人質問が行われる。

福井新聞社

最終更新:9/16(金) 8:31

福井新聞ONLINE

なぜ今? 首相主導の働き方改革