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蓮舫・民進党の「敵」は内側にあり 失敗の経験はいかされるのか?

BuzzFeed Japan 9月16日(金)10時14分配信

蓮舫さんより注目された、あるスピーチ

「珍しく良い演説が聞けたよ」「今回は力が入ってたね」

2016年9月15日、東京。民進党代表選の会場で、普段、辛口な記者たちが口々と賞賛したのは、新代表に選ばれた蓮舫さん(48歳)ではなかった。

影の主役は、同じく代表選に立候補し、敗北を喫した前原誠司さん(54歳)だった。

投票直前、所属国会議員らに政策を訴える最後のアピールの場。そこで、前原さんは自身の政策を訴えるより先に、蓮舫さんに教訓を生かしてほしい、と自身の失敗に言及した。

「蓮舫さん、素晴らしい候補です。時流は女性だということをまじまじと感じて、なんで僕が立候補したんだろうと思いました」

「ひとつだけ、蓮舫さんに申し上げておきたいことがある。それは私の失敗の経験です。11年前、私は(旧民主党の)代表にならせていただきました。43歳。期待をされながら7カ月で辞めました。大事な同志を失いました。偽メール事件というものが起こりました」

偽メール事件。2006年のことだった。当時、社会問題となっていたライブドア事件と、自民党との関係を追及すべく、前原さんがトップにいた野党・民主党は1通のメールを証拠にあげた。しかし、メールは偽造されたものだった。

前原さんは責任を取り辞任、追及の先頭に立った衆院議員は、のちに自ら命を絶った。危機管理能力の低さが露呈し、民主党、そして前原さんは強い批判にさらされた。

「あの教訓は、しっかりと裏付けをとること、そして見通しを甘くもたないこと、すべての情報を開示すること、国民の前で真摯であること。これが私の未熟さで足りませんでした。ぜひ、蓮舫さんが代表になられて、私の失敗の経験をいかしていただきたい」

時間にして、約1分40秒。決して声を荒げることなく、一語、一語、静かに、しかし、はっきりとした口調で語りかけた。

「失敗の経験」をいかせるのか?

「失敗の経験」から学んだ姿を見せることができるのか。政策を訴える以前の問題を解決できるのか。蓮舫・民進党、立ち上がりの課題は、これに尽きる。

前原さんはBuzzFeed Newsのインタビューで、民主党政権の失敗について、こんな分析を語っていた。

「党内がバラバラで、ケンカして分裂する。離党者も相次ぎました。国民はなんだこいつら、と思ったでしょう。与党としてのガバナンスがないまま、人の好き嫌いで政治をしていた」

「自民党も幅広い考えを持った人が集まっていますが、相手を倒すまで殴らずにまとめる大人の知恵がある。私たちはなかったんです」

火種があるときこそ団結ではなく、人の好き嫌いを重視して分裂する。異論を出し合うことと、合意を作り上げることの区別ができない。政策よりも党の問題ばかりに追われ、結果、信頼は低下し「自民党に代わる政権交代可能な政党」は、絵に描いた餅になる。繰り返されてきたパターンだ。

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最終更新:9月16日(金)13時25分

BuzzFeed Japan

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