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瀬立モニカ、4年後の雪辱を誓う涙

カンパラプレス 9月16日(金)8時56分配信

 リオパラリンピックの大会9日目にあたる15日、今大会から初めてパラリンピックの正式競技となったカヌーの女子スプリント・カヤックシングル(KL1クラス)決勝が行われ、瀬立モニカ(筑波大)は8位となった。前日、「決勝では暴れるくらい思い切り漕いで、他の選手を驚かせたい」と語っていた瀬立。その言葉通り、決勝ではスタートから思い切り漕ぎ出し、積極的なレースを見せた。しかし、世界との差は大きく、最後にゴール。直後のインタビューでは涙をこらえきれなかった――。

過去の教訓が活かされた準決勝

「予選はとにかく漕いで、準決勝はちゃんと試合をする。そして、決勝では暴れる」
 これが西明美コーチと立てた今大会のプランだった。果たして――。

 今大会は5人1組の予選2レースが行われ、各組上位2人はストレートで決勝へ進出。残り6人で準決勝を行い、上位4人が決勝へと駒を進めることができた。

 前日の14日、予選で4位となった瀬立は、準決勝にまわった。その準決勝、予選ではうまくいったスタートのタイミングが合わず、やや出遅れるかたちとなった。だが、「イタリアの時みたいに、落ち込むことはなかった」と瀬立。実は、瀬立にはスタートで失敗し、大きく崩れた苦い経験がある。それは昨年、イタリアで行われた世界選手権でのレースだった。

 初めての国際大会ながら、決勝に進出した瀬立は、ファイナリストの9人中6人にリオデジャネイロパラリンピックの出場権が与えられる大事なレースに臨んだ。そのスタート直前、瀬立には笑顔が見られていた。だが、実際は大きなプレッシャーに押しつぶされそうになっていたのだ。

 スタートの合図とともに、ファイナリストたちが一斉にパドルを漕ぎ始めた。すると次の瞬間、瀬立の艇が右に逸れて行った。艇の進路方向を修正するために、瀬立は一度スピードを落とさざるを得なかった。その間、みるみるうちに他の艇に引き離されていった。トップから約12秒後、瀬立は最下位でゴール。いったい、スタートで何が起きていたのか。

「一瞬、スタートが失敗して出遅れたと思ったんです。それで、『あぁ、もうダメだ』と思ったら、どんどん右の方に行ってしまいました」

 当初、スタートでの出遅れは、技術的なミスだと考えていた。しかし、後にビデオで検証すると、スタートのタイミングは決して悪くはなかった。にもかかわらず、自分はなぜ「失敗した」と感じたのか。原因はメンタルの弱さにあった。

「あの時、私は無意識に勝負から逃げてしまった。だから、勝手に失敗したと思い込んだんです。漕ぐ人の気持ちが曲がれば、艇も曲がる。最低のレースをしてしまいました」

 技術的なことだけではなく、いかにメンタルが重要かを痛感した瀬立。この時の教訓が、今回、パラリンピックの舞台でしっかりと活かされていた。準決勝、漕ぎ出すタイミングを失敗し、スタートで出遅れたが、気持ちは決して崩れることなく、プラン通りに最後まで「試合をする」ことに集中した。

「しっかりと強い気持ちで、立て直すことができました」と瀬立。艇は真っすぐにゴールへと進み、予選を約1秒上回るタイムで、決勝進出を決めた。

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最終更新:9月16日(金)20時42分

カンパラプレス