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NSブルースコープ・タイの第3めっきライン、18年稼働へ

鉄鋼新聞 9月16日(金)6時0分配信

 新日鉄住金は15日、豪ブルースコープ・スチールとの建材薄板合弁事業、NSブルースコープ・コーテッドプロダクツ(NSBS)のタイ事業で第3金属めっきライン(MCL)増設を決定したと発表した。

 第3MCLはガルバリウム鋼板とカラー鋼板を造れる兼用ラインで、年産能力は14万トン。設備はすでに発注を始めており、2018年半ばの生産開始を予定している。
 投資額は運転資金を含め1億2500万ドル(約125億円)。NSBSの手元資金などで賄うため、新日鉄住金やブルースコープに増資負担は生じない。
 NSBSタイランドはラヨン県に工場があり、現在の年産能力は冷延とめっき鋼板が各35万トン、カラー鋼板が9万トン。近年はフル生産が続いており、改造した第2MCLでは新日鉄住金の高耐食性鋼板「スーパーダイマ」を建材だけでなく電機メーカー向けにも供給し始めたことから、建材薄板の能力増強が課題となっていた。
 第3MCLの増設で、NSBSタイのめっき鋼板の年産能力は49万トンへ拡大する。一方、その母材となる冷延鋼板がタイ事業の生産では不足するため、新日鉄住金が原板供給を担う見通し。NSBSタイに近接する連結子会社、NSサイアムユナイテッド・スチール(NS―SUS)から冷延供給を増やすといった海外サプライチェーン戦略が発揮されることになりそうだ。
 タイで屋根材に使用される建材薄板の需要は年100万トン規模とされる。その中でもNSBSは高いブランド力とネットワークでトップシェアの地位にあり、増強でさらなる需要増を捕捉していく考え。第3MCLはリテール向けに塗装処理し、カラー鋼板も造れる仕様としており、既存のカラー鋼板ラインでは新日鉄住金の高級塗装鋼板「ビューコート」など付加価値の高い製品を増産するといった構成の多様化が見込まれる。
 NSBSは新日鉄住金と日鉄住金鋼板(NISC)が計50%、ブルースコープが50%出資する合弁事業。新日鉄住金の佐伯康光副社長が会長を、江川和宏・常務執行役員とNISCの瀬戸治・市場開拓部長が取締役を務めている。新日鉄住金からの常駐者ではシンガポール本社に大河内信生、三宅豪、柳岡法篤、向山寿一の4氏が、タイにも技術者2氏が派遣されている。

最終更新:9月16日(金)6時0分

鉄鋼新聞