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東芝が東証「特注」を一刻も早く解除したいワケ

ニュースイッチ 9/16(金) 8:24配信

これ以上投資が遅れると半導体でサムスンに追いつけない

 昨日、不適切会計問題の再発防止に向けた企業統治改善策などを盛り込んだ「内部管理体制確認書」を東京証券取引所に提出した東芝。東証は特設注意市場銘柄(特注)の指定解除に向けた審査をはじめ、年明けにも結論を出す。東芝は特注に指定され、市場からの資金調達が事実上できない状態にある。確認書の提出で、経営の正常化に一歩近づくのか。

 東証に確認書を提出した橋本紀晃東芝執行役上席常務は「緊張感を持って、真摯(しんし)に真面目に審査に対応したい」と語った。東芝は2015年9月に特注銘柄の指定を受けた。今後、東証の審査を経て管理体制に問題がないと判断されれば指定解除となる。

 依然として問題があるものの改善余地がある判断された場合は指定継続となり、再度審査を受ける。改善見込みがないとみなされれば上場廃止となるが、「その可能性は低いと考えている」(東芝社外取締役)という。

 東芝は不適切会計問題を受け、15年秋に経営体制を刷新し、社外取締役で構成する監査員会に内部通報窓口を設置するなど内部統制を強化。財務部門の業務プロセス改革なども進めてきた。橋本上席常務は「再発防止策の継続をグループ全体で徹底し、信頼回復に努めたい」と強調した。

 東芝の6月末時点の自己資本比率は7%と低水準。半導体メモリーなどの設備投資を継続するには、資本増強が欠かせない。このため特注指定を解除された後は、どう資金調達するかが経営の焦点となる。ある社外取締役は「増資も有力な選択肢として検討している」と話す。

 16-18年度の3年間で半導体メモリーへの投資額は累計8600億円と巨額。今後、主流となる3次元構造(3D)NANDメモリーを巡って東芝は、韓国サムスン電子に生産、技術の両面ですでに水をあけられており、この投資を実行できなければ挽回は困難になる。

 東芝の16年4-6月期のメモリー事業は好調だったが、今後、円高が進めば利益は吹き飛ぶ。端的に言えば、今、東芝に必要なのは信頼回復とお金だ。資金調達の自由度を高めること。一日でも早く特注銘柄の指定解除を実現しなければならないのだ。

最終更新:9/16(金) 8:24

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