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保育士に月額3万円の家賃補助 現場には効果を疑問視する声も 福岡県宗像市

西日本新聞 9月16日(金)11時31分配信

 全国の自治体で保育士の確保が課題になる中、宗像市は市内の保育園で新規採用した保育士に、月額3万円の家賃補助をする新規事業を本年度一般会計補正予算案に計上している。15日の同市議会予算決算第1特別委員会で審議されたが、現場には制度の効果を疑問視する声もある。

 宗像市によると同市では現在、約30人の保育士が不足。給与水準が福岡市など都市部に比べて低く、保育関係者は「本俸は同じでも被服手当、地域手当などで差がつく。都市部と比べて月額2万~3万円は違うのでは」と話す。この差額をカバーするのが、県内の自治体では初めてとなる家賃補助事業の目的だ。

 保育現場はどう受け止めているのか。午後5時すぎ、市内の認可園を訪ねた。50代の保育士は「家賃補助は対象が限定的すぎる」と疑問を投げ掛けた上で「保育士全体の給与水準を上げないと、そもそも保育園に就職しようと思わないだろう」と話した。

 賃金そのものを市が補助するのは他業種との兼ね合いもあり難しい。宗像市保育協会の畠中智美代表(恵愛保育園園長)は家賃補助について「過大な期待はしていないが、県内自治体で最初の導入なので、PR効果はあると思う」と話す。

 市は予算が成立し次第、短大など保育士養成機関を回って周知し、求人に活用する予定。この日の市議会予算決算委では、事業のPR効果について質問や要望が上がったが、現場が求める保育士の待遇改善についての踏み込んだ議論はなかった。

 補正予算案は29日の最終本会議で議決される。

=2016/09/16付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:9月16日(金)11時31分

西日本新聞

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