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“日本一小さな映画祭”節目の20回目 ゲスト関連作品上映でファン魅了

デーリー東北新聞社 9月16日(金)10時33分配信

 かつては蒸気機関車の機関区が置かれ、最盛期には約200人の駅員が働くなど、「鉄道の町」として発展した一戸。映画が大衆娯楽として絶頂期を迎えた頃でもあり、萬代舘でも連日多くの町民が映画を楽しみ、町のにぎわいを支えてきた。

 94年初頭、町の礎を築いてきた年配者に対して「映画という娯楽で“恩返し”をしよう」と、映画祭を企画。会場は、小中学生の長期休暇に子ども向けの作品だけを上映していた萬代舘に決めた。メンバーたちは上映作品の選定、会場の設営など初の試みに悪戦苦闘しながらも企画の成功へ向けて着々と準備を進めた。

 当日は昭和初期の無声映画を上映し、昔懐かしの弁士(映画説明者)が内容を解説。受付のもぎりも昭和時代を思わせる服装で来館者を出迎えた。ノスタルジックな雰囲気の中、多くの町民が詰め掛け、映画祭は大成功を収めた。

 当初は「1回きりの手作りイベント」だった。しかし、「次は何の作品を上映するの」「今度はあれが見たい」など、多くの後押しを受け、2回目以降の開催を決定した。

 98年からは、多数の作品を上映する大規模な映画祭とは一線を画し、ゲストに関連する作品のみを上映する現在のスタイルを確立した。これまでに水谷豊さんや田中邦衛さん、吉川晃司さんらも参加。県内外の映画ファンが俳優や監督と交流できる場として、リピーターも年々増え、カシオペア映画祭の名は広く知れ渡るようになった。

 今回は初の2日間開催で18日まで。ゲストには、最多の3回目の参加となる俳優の大杉漣さんを迎え、主演作を含む計3本を上映するほか、大杉さんのアコースティックライブやトークショーを開催し、節目を盛大に祝う予定だ。

 冨田さんは「“日本一小さな映画祭”ではあるが、多くの人たちに支えられてここまでくることができた。当日は多くの人に訪れてほしい」と呼び掛けている。

 チケットは2日間通し券が5千円、映画鑑賞券とライブ券がそれぞれ3千円(当日券4千円)。同町のイコオショッピングセンターや町民文化センターなどで販売している。

 問い合わせは映画館「萬代舘」利活用事業実行委員会(一戸町産業課内)=電話0195(33)2111=へ。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月16日(金)10時33分

デーリー東北新聞社