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「晃に供えてあげたい」犠牲の大和さんの稲実る 父親が刈り取り 稲の成長を心の支えに

西日本新聞 9月16日(金)18時38分配信

 熊本地震の本震から5カ月を迎えた16日、行方不明になって8月に遺体で見つかった熊本県阿蘇市の大学生、大和晃(ひかる)さん=当時(22)=が種をまいたコシヒカリが収穫期を迎え、父の卓也さん(58)が刈り取り作業に汗を流した。

 晃さんを含めた家族6人が4月上旬、初めて総出で種もみをまいた。卓也さんは、本震に見舞われた16日も手伝いを頼んでおり、晃さんは熊本市から帰宅する途中の阿蘇大橋(南阿蘇村)付近で土砂崩れに巻き込まれたとみられる。

 「あの子が種をまいた稲なので大事にしてきた」と卓也さん。連日のように現場周辺で行方不明の晃さんの手掛かりを捜す中、稲の成長を心の支えにしてきたという。

 家族の絆で黄金色に実った稲。「まだいなくなった実感はないが、受け入れないといけない。無事に実ったことを伝え、晃に供えてあげたい」

=2016/09/16 西日本新聞=

西日本新聞社

最終更新:9月17日(土)11時35分

西日本新聞