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北海道の台風禍 身近な野菜高騰、秋の食卓直撃

神戸新聞NEXT 9月17日(土)7時31分配信

 野菜の一大産地である北海道に8月後半、四つの台風が相次いで上陸、接近し、耕作地が被害を受けた影響で、兵庫県内でジャガイモやニンジンなどの値段が高騰している。「食欲の秋」を迎えながら、身近な野菜だけに食卓の献立や学校給食への影響が続きそうだ。(金 慶順、長尾亮太)

【グラフ】野菜1キロあたりの平均卸売価格の推移


 神戸市内にある食品スーパーの野菜売り場。1本ずつに袋詰めされたニンジンが税込み105円で並ぶ。例年なら大半が数本単位でのまとめ売りだが、ばら売りを増やした。仕入れ担当者は「市況が高騰する中で値ごろ感を出すため」と明かす。

 仕入れ価格は、例年と比べニンジンが6割高、ジャガイモ(メークイン)が8割高で推移。売り場ではばら売りの強化に加え、1袋に入れる個数の削減や品種や産地の切り替えなどの対応に追われる。

 北海道内のJAでつくるホクレン農業協同組合連合会によると、一連の台風で畑作地帯の十勝地方を中心に被害があり、ジャガイモ(バレイショ)の耕作地計約3600ヘクタールが冠水。集荷用の施設などにも被害があった。

 例年より遅れて収穫を始めた地域もあるが「いまだに水が引かず重機が入れない農地もある」と困惑し、今後の出荷の見通しは立っていないという。

 影響は学校給食にも広がる。神戸市内の小中学校の給食食材を調達する市スポーツ教育協会などによると、9月の献立には毎年、カレーやコロッケなどが並ぶ。使用するジャガイモとニンジンは全て北海道産だ。

 だが、品薄のため、通常なら出荷されない小さなサイズや傷のある野菜も流通し、同協会は数を間に合わせるため調達。「品薄が続くようなら食材や献立の見直しもあるかもしれない」とする。

 ジャガイモを使った高砂名物のお好み焼き「にくてん」を提供する飲食店も仕入れ価格の上昇に頭を悩ませる。高砂市のお好み焼き店「ミナミ」の島本邦夫さん(70)は「リーズナブルさが売りなので値段は上げたくないが…」と漏らす。

 神戸市中央区の青果店で買い物をしていたパート女性(45)は「涼しくなったのでカレーやシチューを作ろうと思ったけど、主役の野菜がこれだけ高いとためらってしまう」と話していた。

最終更新:9月17日(土)10時52分

神戸新聞NEXT