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仕掛け針投棄に漁師悲鳴 額直撃の事故も 大阪湾

神戸新聞NEXT 9月17日(土)16時0分配信

 タチウオ釣り用の大型仕掛け針「テンヤ」の大阪湾への投棄が後を絶たず、淡路島の漁業者を悩ませている。今月7日には底引き網に絡まったテンヤが漁師の額を直撃し、けがをする事故が発生。兵庫県洲本農林水産振興事務所(洲本市)は、釣り客が多い阪神間の自治体などと連携し、海に捨てないように注意を呼び掛けていく。(上杉順子)

【写真】底引き網に絡まり回収された大量のテンヤ

 テンヤは長さ10センチを超えるものが大半で、1個数百グラムと重い。魚形の頭が重りになっており、体の部分についた針にアジやイワシの身を付ける。数百円と安価なため、さびが付くと使い捨てにする釣り人が少なくないといい、1回限りの初心者が持ち帰らずに海に捨ててしまうこともあるとみられる。

 大阪湾は近年、「タチウオがよく釣れる」と釣り客の間で評判で、淡路島沖では3、4年前から漁船の網に一度にいくつものテンヤが絡まるようになった。休み明けにまとまった量が揚がり、「釣りの後、海中に捨てて帰る人がいる可能性が高い」(同事務所)という。

 テンヤは機械を使って高速で巻き上げる漁船の底引き網にかかると、遠心力で振り回されて重りや針が危険になる。今月の事故では、森漁業協同組合(淡路市)の漁師が額を3針縫うけがを負った。

 同漁協の森義政組合長は「ついに起きてしまった事故。数センチずれて目に当たれば、失明する恐れもあった」と憤る。

 タチウオ釣りは夏から秋にかけて行われ、10、11月に最盛期を迎える。釣り客の増加を前に、同事務所は投棄は法律で1千万円以下の罰金が科せられることもあると明記したチラシなどを用意し、注意喚起に努める。

最終更新:9月17日(土)16時16分

神戸新聞NEXT