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小池知事が延期、どうなる「築地市場」豊洲移転 東京ドーム5個分の空き地の行方は?

ZUU online 9月17日(土)10時10分配信

東京ドーム約5個分の23万836平方メートル。東京都の中央卸売市場「築地市場」が豊洲に移転となれば、東銀座駅からわずか徒歩15分にこれだけの広さの空き地ができることになる。都心最大級にして最後の大型物件であることは間違いないだろう。

これを管轄する東京都を始め所在地の中央区はもちろんのこと、民間企業からも様々なアイデアが出されてはいる。築地市場は青島都知事時代に豊洲への移転検討が始まり石原慎太郎都知事がその計画を決定したわけだが、猪瀬前知事、舛添元知事のときにも見直しはできたはずではという疑問は残る。

■偽装発覚で豊洲市場移転は小池知事により延期

報道を見ると移転先の豊洲市場は主要な建物の下に盛り土がされないで空洞になっていることが判明。外部有識者や専門家会議では敷地全体で盛り土をするよう提言。東京都もWebサイトなどで提言通り実行したとする図面を掲載し続けていた。

しかし実際には盛り土が行われず移転を承認したとする都議会でも、「都にだまされた」との声が広がっているというのが今の段階である。移転延期の現時点での影響は環状2号線の整備が遅れることだが2020年の東京五輪までに間に合わない可能性も高くなってくる。

■都の局長級OBが大手不動産会社に天下り判明

そんな中、共産党が入手した都の内部文書が明らかになったと公表したことで、大手不動産会社の森ビルに、跡地利用の検討をひそかに委託していたとする話が明るみに出た。森ビルに都の局長級OB3人が天下りしていたことが分かり、この件では今後の会社との癒着が問題は必至となりそうだ。

官民の癒着問題は今に始まった話ではないが、都が負担する基盤整備費の試算などは非開示で黒塗りだらけだ。

そもそも築地市場の移転方針は石原慎太郎元知事が2001年に決定し、都側はこれまで豊洲市場への整備費として5884億円を投じている。整備費が膨れ上がったことによる都の財源不足から、その穴埋めの為に築地市場用地の売却を検討しているが、癒着だけは勘弁して欲しいものだ。

■銀座まで1キロ、東京駅・日本橋まで2キロ

築地場外市場は下町の雰囲気があるが、実は銀座まで1キロ、東京駅や日本橋まで2キロという都心の一等地にある。築地は埋め立て以来350年以上の歴史を持つ地区であり、現在に至るまで銀座や日本橋の飲食文化を支えてきたる。

不動産業界の期待は大きい。というのも築地市場の面積は23万0836平方メートルと東京ドームが5つも入る広さ。都心の一等地で広大な土地が民間に払い下げられるのは他に類のない話だ。これだけの土地があれば、マンションやオフィスビルなど、どのような大規模開発も可能だ。

東京五輪の選手村にも近く今後競争入札になれば、売却額は都の想定を上回る可能性もある。食の旬とトレンドを感じ取ることができる場所として、店は今後も食材のプロによる対面販売の商売をし、軒先が情報交換の場となるのは間違いない。

■一般の買い物や飲食できる場外市場は残る

築地市場が豊洲新市場に移転しても、買い物や飲食できる場外市場は残る。市場の機能を損なわない、食の高品質な味を今後も提供することになる。東京駅からも近いので、築地市場跡地はさらに集客力の高い用地になることは明らかで今後が楽しみである。

移転後に敷地をすべて売却したとしても、これまでの整備費を補える金額になるかは疑問だ。都の幹部によれば当面は駐車場などに使うだけとしながらも、本格的な土地処分は年東京五輪以降になると話していることから、民間企業が跡地再開発に割り込んで来ることは間違いない。

その事を踏まえると、これまで築地周辺はさほど開発されてこなかったが、立地自体は抜群に良い場所。今後の開発をにらんで放置されたままになっている建物、路地、小さな区画は今後、集約化、開発が模索されていくだろう。また築地を越えた周辺も連動した再開発は検討されるはずだ。

■東京の市場は築地だけではないが……

築地市場の「場内」は、主にプロの買い付け人が買い物をする場所で、「場外」は一般の人が買い物や食事が楽しめる商店街だ。

しかし別に東京では築地だけが市場ではなく、武蔵野市場、有名なところでは足立市場や大田市場もある。

これだけ豊洲移転が騒がれると、買い物をする主婦らが「豊洲から?」と確認する光景が見られるしれない。イオンなどでは地方の漁協から直接買い付ける場合も多いので「豊洲」からでないものがブランド化するといった笑い話のようなことが現実になるかもしれない。(ZUU online 編集部)

最終更新:9月17日(土)10時10分

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