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有機てん茶で地域業界再興へ 藤枝の企業が新工場

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月17日(土)8時18分配信

 有機栽培茶生産販売の「葉っピィ向島園」(藤枝市、向島和詞代表)は同市瀬戸ノ谷の山あいに抹茶原料の「てん茶」を製造する新工場を建設する。茶価低迷で経営が厳しくなっている地域の茶生産者から生葉を集め、高付加価値の輸出向け有機てん茶を製造し、地域茶業の再興を目指す。

 約1500平方メートルの敷地に延べ床面積約千平方メートルの工場を建て、製造能力が高いカワサキ機工(掛川市)の新てん茶ライン1基を導入する。2017年3月に完成し、17年産の一番茶から稼働する。

 14年から新工場の計画を開始し、地域からは10戸の茶生産者が主要メンバーとして参加した。農家は向島園の指導で有機栽培に切り替えた。ほかに一部の茶期のみ参加する生産者もあり、有機栽培を徹底しながら年間の摘採面積は最大25ヘクタールになる見通し。てん茶は県中部の茶商に契約販売し、主に米国向けに輸出される。

 有機栽培のてん茶は近年輸出向けに引っ張りだこ。高齢化や担い手不足で生産基盤の維持が懸念される県内中山間地の茶業振興のモデルになるのではと、JAグループや行政も注目している。JA大井川の池谷薫組合長は「初めて向島代表に会った時の燃えるような目を見て、この若者に藤枝茶の先頭を走ってもらおうと決めた」と支援を約束する。

 新工場建設地で16日行った起工式には生葉生産者のほかJA、行政、金融機関、カワサキ機工などの関係者らが参加した。向島代表は「茶商から輸出向けてん茶製造の打診を受けた時、最初は断った。でも販売先が決まるなら、茶商と農家の間に自分が立つことで地域おこしになると考えた」と関係者の支援に感謝した。

静岡新聞社

最終更新:9月17日(土)13時18分

@S[アットエス] by 静岡新聞