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FAで野手補強に躍起だが…V逸巨人と広島の“決定的違い”

日刊ゲンダイDIGITAL 9月17日(土)9時26分配信

「今の野球は抑えで8割が決まる」とは元横浜監督の権藤博氏(評論家)。「抑え投手は打者の4番に該当する。先発3本柱より格上」という。

 2年連続でV逸した巨人はこのオフ、大補強に乗り出す。球団は最大の敗因を今年も解消されなかった貧打とみて、オリックスの糸井や日本ハムの陽といった強打の外野手を水面下で調査している。確かにリーグ4位の480得点は広島の655得点より175点も少ない。これでは勝負にならん、と近年の恒例のようになっている打者補強に今オフも躍起なのだが、冒頭の権藤氏の持論を持ち出すまでもなく、「その前に投手ではないか」とは、巨人などで投手コーチを歴任したOBの高橋善正氏(評論家)だ。

「最近の巨人は投手陣でもっていた。特に山口を中心としたリリーフ陣、勝利の方程式が強固だった。山口は昨年まで8年連続60試合登板。そんな鉄人も今年は勤続疲労から打たれ勝ちパターンから外れた。1勝6敗、防御率4.96はとても山口のものとは思えない成績。絶対的なセットアッパーだった面影はもうない。ここが揺らいだことがV逸の要因の一つでしょう」

 開幕時は山口、マシソン、沢村の方程式で滑り出した。一番の生命線がコケたものの、「戦犯」は山口ひとりじゃない。抑えの沢村だってピリッとしない。中大監督時代に沢村を教えた高橋氏が続ける。

「リーグトップの37セーブといっても、抑えで防御率2・61では、安定感がないと言わざるを得ない。前日の九回も2失点して逆転負け。私が今季のターニングポイントと見る4・5ゲーム差に迫った8月7日の広島との直接対決も、九回2死まで1点リードしていながら、沢村が菊池に痛恨の同点本塁打を食らったところからサヨナラ負け。あそこがケチのつけ始めだった。マシソンにしたって防御率2.43。160キロの速球で相手がかすりもしない時代があったが、最近はつかまることが多い」

 優勝した広島の抑え・中崎は34セーブながら防御率は1・32。ヘーゲンズ、ジャクソンといった勝ちパターンの救援陣が安定し、ことごとく逆転勝ちにつなげていった。

「抑え投手の及第点は、0点台か1点台そこそこまで。広島との差は打線より、接戦時のリリーフ陣が大きかったように思う。巨人が来季に向けてテコ入れが必要なのは、投手、特にリリーフ陣だと思います」(高橋氏)

 V逸巨人は打者補強より先にやるべきことがある。

最終更新:9月17日(土)9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL

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