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「防災力高める」決意新た カスリーン台風教訓 「治水の日」加須で式典 埼玉

産経新聞 9月17日(土)7時55分配信

 昭和22年に関東地方に大きな被害をもたらしたカスリーン台風の教訓を語り継ぐため、加須市内で16日、「治水の日」慰霊式典・継承式典が行われた。カスリーン台風経験者が当時の市内の様子を語り、参加者らは水害による被害防止への決意を新たにした。

 カスリーン台風は同年9月15日に房総半島南端を通過。県内の総雨量は熊谷で約338ミリ、秩父で約610ミリを記録し、同16日には大利根町(現加須市)で利根川の堤防が決壊した。関東地方の死者は約1100人に上り、利根川の大規模な治水事業が行われるきっかけになった。

 利根川上流河川事務所は平成4年、堤防が決壊した9月16日を「治水の日」と定め、毎年式典を開催している。大利根河川防災ステーション(同市新川通)前で行われた慰霊式典では、犠牲者の遺族2人が堤防決壊地点に建てられた「決壊の碑」の前で献花を行い、黙祷(もくとう)した。

 続いて大利根文化・学習センター「アスタホール」(同市旗井)で行われた継承式典では、小学3年時に被災した高橋潔さん(77)が、当時の市内の様子について「私の背ぐらいの高さまで水が押し寄せてきた」「(洪水の際に避難する)水塚に馬などを引いた近所の人たちが避難してきた」と振り返った。

 式典の最後には大橋良一・加須市長らが、二度と大きな水害被害を起こさないよう防災力を高めていくと決意表明を行った。

最終更新:9月17日(土)7時55分

産経新聞