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あなたは誰タイプ?世界が認めた6人の経営者

経営者online 9月17日(土)18時0分配信

■経営者に必要な資質とは?

起業・独立して会社を経営する立場になったとき、必要な資質とは何だろうか。論理的な思考に攻めの姿勢、部下を引きつける人間力や時代を見通す先見の明・・・、など様々なものが挙げられる。しかしその全てをいきなり身につけようとしても難しい。今回は輝かしい実績を持つ経営者たちのタイプを分析。経営者には具体的に何が必要かを検証しながら、「自分ならどうするか」ということを考えていただきたい。

■スティーブ・ジョブズ

Appleの創設者であり現代のカリスマ経営者。iPhoneにiPad 、iPodなどスタイリッシュで革新的な製品を世に送り出し、世界の人々のライフスタイルを変えてしまった大きすぎる実績の持ち主だ。

1955年アメリカのカリフォルニアに生まれ、生後すぐ養子に。大学を中退したのち1976年にスティーブ・ウォズニアックとともに「アップルコンピュータ」を設立。1984年には今なお絶大な人気を誇るMacintoshの販売を開始、世界トップクラスの実業家へと成長していった。

完璧主義者で知られ、誰も見ないような端末の基盤にも美しさを求めるほどだった。それ故「鼻持ちならない男」「孤高の独裁者」「最高にして最低の経営者」とその人格を揶揄する声も多く残っている。「今すぐ成果を見せろ」「週明けなんて悠長なこと言うな」といった現場に対する強引な指示もエピソードとして残っている。他人への共感や慈悲のなさから自己愛性人格障害だったのではないかという噂まであるほどだ。

しかし2011年10月に56歳でこの世を去ると、悪態をつかれていたAppleの関係者は全員その早すぎる死を惜しんだという。結局のところは「何をしても許される」レベルの天才経営者だったということだろう。

■マーク・ザッカーバーグ

アメリカ合衆国のプログラマであり実業家であるマーク・ザッカーバーグは、ハーバード大学在籍中にソーシャル・ネットワーキング・サービスサイト「Facebook」を他の学生の協力も得て開設した。2004年に作った「フェイスマッシュ」というゲームが前身となっているが、これは大学内で女子学生の顔を比べて勝ち抜き投票させるというものだった。

その後Facebookを作った際には1週間足らずで同大の学生の半分が登録し、3週間後には登録者6000人を超えていたというから、当時から周囲に与える影響力は大きかったようだ。一躍世界を代表する経営者になってからも、毎日同じグレーのTシャツを着ていたことも有名で、その理由について氏の回答は「朝食に何を食べるかとか、どんな服を着るかとかいう小さい決断はエネルギーを消費する」というものであった。

できるだけ決断の数を少なくしてFacebookを良くすることに全ての時間を使いたいという愚直なまでの情熱を見せている。実はApple創業者のスティーブ·ジョブズ氏やオバマ大統領も衣装を選ぶ際には同様の理論を持っていると指摘し、自身も彼らの影響を受けていることを明かしている。

■ビル・ゲイツ

ジョブズと同じ1955年にシアトルで生まれたビル・ゲイツ。13歳でコンピュータプログラミングを始め、ハーバード大学在学時に中学の同級生ポール・アレン氏とともに1975年、Microsoftを設立。その後大学を中退し、2000年までCEOを務めた。

1990年にはWindows 3.0をリリース。2年で1000万本を売るヒット製品となった。その後も新製品を発売するたびにヒットを飛ばしMicrosoftを世界一のソフトウェアメーカーに成長させた。ゲイツ自身も個人資産世界一を誇る資産家となり、2006年に第一線からの引退を発表してからは慈善団体「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」のオーナーでとしての活動に勢力を注いでいる。2005年3月には英国女王エリザベス2世より「名誉ナイト」の称号が授与された。

性格はワンマンで勝気、協調性はゼロだったとする声が多い。だが単なるワガママではなく、チームを引っ張っていく類まれなマネジメント能力を携えていた。部下を怒鳴りつけたり手柄を横取りしたりといったエピソードも多く、決して人格者とはいえないリーダー。開発納期が迫ってくると現場の苦労も無視して容赦なくプレッシャーをかける非情の経営者。しかし、それは全て限界に挑戦することに意義を感じ、商機を逃すまいという高い志が故の行動だったのだろう。

■柳井正

「ユニクロ」の創業者でありグループ持株会社ファーストリテイリングの代表取締役会長兼社長である柳井正氏。ユニクロのほか「GU」や「Theory」などの店舗も拡大中で、約30年間で連結売上高が1兆円を超える巨大企業に育った。

柳井氏は1949年、山口県宇部市で誕生。実家は紳士服店と土建屋を営む「小郡商事」だった。やがて実家の手伝いを始め、「商売とは毎日成績表をもらっているようなもの。やったことが全部自分に返ってくる」と面白さに気づいていく。

そして1984年、広島市の中心地に「ユニクロ」1号店をオープンさせた。知名度ゼロの状態で集客するためにとった戦略は朝6時半の開店。通勤・通学客の目にも止まって欲しいとの狙いからだった1991年には父親から受け継いできた社名「小郡商事」を「ファーストリテイリング」に変更。1994年7月には広島証券取引所に上場、1997年4月には東証2部に上場した。

経営に必要なのは「顧客の要望に応えること」、経営者に必要なのは「リーダーシップとハングリーさ」だという確固たる信念を持ち、自分の信じた道を貫き続ける一本気な性格のようだ。

■孫正義

柳井氏とともに現在日本における2大名経営者にあげられるのがソフトバンクの孫正義社長だ。1957年に佐賀県で在日韓国人三世として生まれた。国籍の問題で差別にあい幼少時代は苦労をしたようだ。

1974年に16歳で単身渡米し、1980年にカリフォルニア大学バークレー校を卒業。大学在籍中に「アルバイトをしても一向に金はたまらない。発明をして儲けよう」と思いつき、一日1つ発明することを1年間継続させると決意。実際に一年間で300近い発明品を誕生させた。そのうちのひとつ、音声装置付きの多国語翻訳機の試作機がなんとシャープ専務だった佐々木正氏に1億円で買い取られたというエピソードは有名だ。

その後アメリカYahoo!社に対して行った多額の出資が見事成功し莫大な資金を獲得、孫正義の名が世界中に知れ渡ることとなった。日本に戻りビジネスを起こす時にも40種類のアイデアを練っていたそうだ。2010年にはウィルコム、2012年にはイー・アクセスを買収し2013年には米国でスプリント・ネクステルを買収。通信業のビッグプレーヤーとしての位置を固めつつある。

柳井氏が「僕が日本で尊敬する経営者は、永守(重信日本電産社長)さんと孫さんだけ」と語れば、Yahoo!の宮坂学社長も「孫さんはめちゃくちゃなお父さんという感じ」とその手腕や人柄を語っている。

■松下幸之助

日本の辣腕経営者のはしりとされる松下幸之助氏は1894年に和歌山県に生まれた。生活が窮乏していたため五代商会という自転車屋へ丁稚奉公に出された。15歳のとき大阪の市電を見て感動し「これからは電気の時代だ。自転車はもう古い」とひらめいた氏は1918年、「松下電器器具製作所」を設立した。かき集めた100万円を元手に大阪の大開町で設立した同社は、アタッチメントプラグや二灯用差込プラグなどの配線器具の製造会社だった。

「一般消費者が必要としている商品を開発する」というブレない理念を持ち続け、売れる商品のみを作るという方法で発展していった。これはつまり「売れない商品は作らない」ということだった。その戦略は功を奏し、電球や造船、飛行機製造の関連会社を次々と設立していった。「経営者が自分の会社の利益だけを考えているのは間違い。仕事を通じて社会の平和と幸福を実現しよう」という考えを持ち、現在も出版などを行っているPHP研究所を設立した。

経営者に必要なことは「まず暖かい心、思いやりの心を持っておるかどうか」だと語り、現代の経営者とは少し違ったリーダーだったようだ。

■彼らに共通するものとは?

時代が少し異なる松下を除けば、彼らは全員「敵を作ることを恐れない」強い信念の持ち主だったといえる。部下の体調を気遣うことなく納期を迫るゲイツや細かい部品の見た目にまで口を出していたジョブズはその最たる例だ。

しかし、ただのワンマンではなく、誰もが認めざるを得ない才能を持ち合わせ、会社のこと「だけ」を考えて邁進していたという点は忘れてはいけない。「でも自分にはジョブズやゲイツのような才能はない」そう思う人は孫のような「アイデア」で勝負するのもアリだろうし、松下のように「取捨選択」を徹底するという方法もある。

また、高校や大学を途中で退学している経営者が多いことにも注目だ。「大卒くらいは持っておかないと」という消極的な利害の考え方ではなく、「今だ!」というタイミング(=商機)を絶対に逃さないという気持ちの強さも共通しているだろう。

最終更新:9月19日(月)13時15分

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