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<パラ競泳>気持ちを切らさず 木村いやしの銅

毎日新聞 9月17日(土)2時11分配信

 リオデジャネイロ・パラリンピックは第10日の16日、競泳男子100メートル自由形(視覚障害S11)は木村敬一(東京ガス)が59秒63で3位。銀の50メートル自由形と100メートルバタフライ、銅の100メートル平泳ぎに続き、4日連続で4個目のメダルを手にした。

 コースロープにぶつかると軌道修正し、再び加速する。視覚障害者だからこそのエネルギー消費があるから、レース後の木村は常に「しんどい」とつぶやく。ただ、この日感じた疲れは、2日連続で金メダルを逃した失意をいやしてくれた。

 予選を7位でぎりぎり通過したのは、余力を残していたからではない。4日連続のレースに加えて、精神的にも「ぼろぼろの状態」だったと木村は言う。難所を気力で乗り切って臨んだ決勝は失うものはないと割り切ったように積極的だった。コースロープ右側に体が寄ったが、「そっちの方が泳ぎ慣れている」。50メートルでターンしてからの感触も良かったことも、表彰台への後押しとなった。

 日本代表の峰村史世監督は「気持ちを切らさずに、よくやった」と精神力をたたえた。よくよく考えれば、4日連続でメダルを量産して、日本勢で気を吐いている。それだけでも立派なのに、より高い結果を求められるのがエースの宿命だ。そんな過酷な状況で、木村はトップ選手としての精神的な強さは確実に増している。【岩壁峻】

最終更新:9月17日(土)4時13分

毎日新聞