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大関300勝も横綱遠く 稀勢の里がたどる“第二の魁皇”への道

日刊ゲンダイDIGITAL 9月17日(土)12時46分配信

 名誉な記録とは言えないだろう。大関稀勢の里(30)が9月場所6日目に、節目の記録を達成した。

 相手は全敗の平幕正代。無難な相撲で4勝目を挙げると、これが大関通算300勝目(126敗)となったのだ。

 稀勢の里は報道陣に記録について聞かれると、「いいことか悪いことか分からない」と困惑。それもそのはず、12年初場所で大関に昇進した時は「最も横綱に近い日本人力士」と言われながら、すっかり現在の地位に定着してしまった。昇進当初は25歳だったのが、今や30歳。肉体的には下り坂に差しかかっている。

 大関として29場所目となった今場所は、3場所連続、通算5回目の綱取り場所。にもかかわらず、初日に隠岐の海、3日目は栃ノ心と、平幕相手に2敗した。内容も腰高の相撲で決して良いとは言えない。横綱白鵬が休場していてもコレなのだから、到底上を目指すのは無理だ。

 だからだろう、角界では「横綱は無理でも、いずれは魁皇のようにはなれるんじゃないか」という声も少なくない。魁皇(44=現浅香山親方)は2000年9月場所から大関を務め、11年7月場所で引退するまで、その地位を守った。大関在位65場所は千代大海(現九重親方)と並んで、歴代1位タイ。同524勝(328敗、119休)は単独トップだ。

「魁皇は『気は優しくて力持ち』を絵に描いたような力士。満身創痍でも土俵に上がり続ける姿が、ファンから応援されていた。晩年は2ケタ勝つのもやっとだったが、それでも人気は衰えず。横綱になれなかったが、名脇役として土俵を支えた。横綱という“主役”だけでは、大相撲は成り立ちませんからね」(相撲記者)

 もっとも、魁皇は幕内優勝5回。稀勢の里は一度も優勝経験なし、である。

最終更新:9月17日(土)12時46分

日刊ゲンダイDIGITAL