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<豊洲市場>主要建物3棟予定価格 再入札で400億円増

毎日新聞 9月17日(土)7時58分配信

 ◇都のゼネコン聴取後

 東京都の築地市場(中央区)からの移転が延期された豊洲市場(江東区)の主要建物3棟の建設工事で、1回目の入札が不調に終わった後、都が入札予定のゼネコン側に採算が取れる実勢価格を聞いていたことが、元都幹部への取材で分かった。2回目の入札は予定価格が3棟計約1035億円で、1回目の計約628億円から1.6倍に増えており、都側が予定価格をゼネコンの希望額に近づけた可能性が浮かんだ。

【盛り土がされず空間が広がっている地下の写真】

 都は2013年11月、豊洲市場の青果棟、水産卸売場棟、水産仲卸売場棟、管理棟の建設工事の入札を実施した。しかし、落札されたのは管理棟だけで、他の3棟は参加予定の共同企業体(JV)が辞退し不調となった。

 この時の予定価格は青果棟159億8951万円、水産仲卸売場棟260億434万円、水産卸売場棟208億932万円。都は14年2月に2回目の入札を実施し、予定価格をそれぞれ259億4592万円、436億765万円、339億8535万円にまで大幅に引き上げた。2回とも予定価格は事前に公表された。

 その結果、青果棟に鹿島のJV、水産仲卸売場棟に清水建設のJV、水産卸売場棟に大成建設のJVの1JVずつだけが入札した。青果棟は259億3500万円(落札率99.95%)、水産仲卸売場棟は435億5400万円(同99.87%)、水産卸売場棟は339億1500万円(同99.79%)で落札された。

 当時の都の担当者によると、東日本大震災の影響で人件費や資材費が高騰し、1回目の予定価格は、業者が採算確保に必要な実勢価格と大きな開きがあった。元都幹部によると、最終的に落札した各JVが同じ工事に単独で入札の意思を示しつつ辞退したという。

 元都幹部は「1回目の入札不調で庁内に衝撃が走った。2回目の入札前、都職員がゼネコン側に内々でどのくらいなら落札できるか聞いた」と証言する。

 都は「入札が不調になった場合、業者に理由などを聞き取ることがある」と説明するが、元都幹部は「当時、都が建設会社側に入札を依頼し、建設会社も後々の都との関係を考慮して依頼に応じたとの話があった。再設定された予定価格も安かったので、それぞれ1社のJVしか入札しなかったと聞いている」と明かした。

 鹿島は「事前に受注の調整があった事実はなく適正に入札された」、大成建設は「適正な手続きを経て受注した」、清水建設は「受注調整や事前に金額が伝えられたようなことは一切ない。落札率が99%を超えているのは偶然でしょう」とそれぞれコメントした。【柳澤一男】

最終更新:9月17日(土)7時58分

毎日新聞

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