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認定こども園新設 スポーツ公園隣接整備 30年学校再開の飯舘村

福島民報 9月17日(土)12時48分配信

 東京電力福島第一原発事故で全村避難している福島県飯舘村は平成30年4月から幼稚園や小中学校を集約して学校を再開する村内の飯舘中敷地内に、幼保連携型の認定こども園舎、小学生用体育館などを新設する。ゼロ~15歳の子どもに一貫した教育を行い、学力向上や豊かな人間性づくりにつなげる。
 16日、村が学校と隣接するスポーツ公園の整備計画を発表した。小学生と中学生の教室は改修した飯舘中校舎内に設ける。解体して新築する屋内プールには幼児用と小中学生用を併設する。前庭の一部に芝生を敷き、子どもが自然と触れ合う場とする。
 幼稚園と保育園の機能を兼ねた認定こども園を開設し、子育て支援を充実させる。同村の草野・飯樋幼稚園は現在、福島市飯野町に移転している。川俣町の合同仮設小で学ぶ草野、飯樋、臼石の3校と福島市飯野町に仮設校舎を置く飯舘中はそれぞれの学校機能を維持したまま30年4月に新校舎で再開し、将来的に9年間の教育課程で学ぶ小中一貫校として運営する。
 スポーツ公園には全天候型で8レーンある400メートルトラックと人工芝を備えた陸上競技場、人工芝の野球場、屋内運動場、テニスコートなどを整備する。児童、生徒が体育の授業や部活動で使うほか、村は大学の合宿誘致やトップ選手を招いたスポーツ教室を開く構想を描く。学校再開に合わせて30年4月の利用開始を目指す。
 学校とスポーツ公園の敷地面積は計約10ヘクタール。今年度中に実施設計を行い、来春の着工を目指す。周辺の除染は今月中に完了する見通し。事業費は全額、国の交付金と震災復興特別交付税で賄う方針で、村は総額約57億円を国に要望している。
 本来、今年度に村内の幼稚園と小中学校に通うはずだった子どもは643人いるが、原発事故による避難で実際に在籍している子どもは36%に当たる234人にとどまる。また、村が昨年12月、村内に住所がある1歳から中学1年生までの保護者611人を対象に実施したアンケートでは、回答があった355人のうち、村内で再開する学校に通う意向を示したのは18%の65人だった。
 村は今後も保護者らの意見を聞く場を設け、村内での学校再開に理解を求める。村外からの山村留学生の受け入れも視野に入れている。16日に村役場で記者会見した菅野典雄村長は「学力向上と心の教育に力を入れ、少しでも多くの子どもに学んでほしい」と望んだ。
 原発事故に伴う村内の避難指示は帰還困難区域を除き来年3月末に解除される。

福島民報社

最終更新:9月17日(土)13時6分

福島民報