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<手術ミス>女性2人の検体取り違え 山形県立中央病院

毎日新聞 9月17日(土)9時1分配信

 山形県立中央病院(山形市)は16日、乳腺に腫瘍がある県内の40代と80代の女性2人の検体を取り違えて診断を誤り、2人の乳房の一部を切除するミスがあったと発表した。追加の手術の予定はない。2人は既に退院しており、経過は良好で現時点では安定しているという。記者会見した後藤敏和院長は「患者や家族に多大な迷惑と心労をおかけし、心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

 同病院や県によると、2人とも6月下旬の同じ日に乳腺の腫瘍の一部を採取する検査を受けた。取り違えに気付かないまま、40代女性は「乳がん」、80代女性は「葉状腫瘍」と診断。40代女性は8月上旬に乳房温存手術を受け、がんが転移しやすいリンパ節2カ所も摘出した。80代女性は7月下旬、乳腺の部分切除手術を受けた。

 その後、8月に病院が手術で切除した組織を調べた結果、40代女性はがんではなく葉状腫瘍と診断された一方、80代女性はがんと診断され、葉状腫瘍はなかった。2人の遺伝子を検査し、8月30日に検体を取り違えていたことが判明した。既に患者や家族に謝罪したという。

 検体は患者の名前や個体を識別するバーコードの付いた瓶に入れて保管するという。採取時間は違うものの、2人の検査までの工程はほぼ同じだったが、どの段階で検体が入れ替わったのかは不明という。同病院は、日本病理学会や日本乳癌(がん)学会の外部有識者を含む十数人規模の院内事故調査委員会を設置し、詳しい経緯を調べる。

 県立病院課によると、同病院での医療事故は2011~15年度の過去5年で13件あった。直近では14年10月の鼻の内視鏡手術の際、目の筋肉を損傷させる事故があったという。【山中宏之】

最終更新:9月17日(土)9時1分

毎日新聞