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蓮舫氏、圧勝の裏側=党運営は前途多難〔深層探訪〕

時事通信 9月17日(土)8時30分配信

 民進党は党再建のかじ取りを、知名度が高く、発信力のある蓮舫氏に託した。次期衆院選をにらみ、共産党との選挙協力、安倍政権との対立軸をどう打ち出すかなど課題は山積している。台湾との「二重国籍」を認めた問題も影を落とし、党の救世主と期待された初の女性党首は一転して、多難な船出を迎えた。

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 ◇密約は破談
 「これから向かうべきは巨大与党だ。いばらの道かもしれない。まだまだ険しい道かもしれない。それでも登り続けて、しっかり政権を担っていきたい」。蓮舫氏は15日の代表選出後のスピーチで、こう政権奪還への決意を示した。

 代表選は、蓮舫氏の出馬表明で勝負ありの感が強かった。ただ、第3の候補として玉木雄一郎国対副委員長の名前が浮上すると、蓮舫氏の陣営が「出馬を取り下げたら、政調会長にする」と打診。前原誠司元外相も含めた三氏の争いとなって出てくる決選投票の芽をつぶすのが狙いだが、当の玉木氏は「冗談じゃない」と一蹴した。蓮舫氏の「揺らぐ自信」をうかがわせた場面だ。

 ◇ばらばら感
 選挙戦で蓮舫氏は、岡田克也前代表を「つまらない男」と評し、一歳年下の玉木氏に「男は泣くな」としかり付けるなど、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで存在感は際立った。ところが、選挙戦終盤で持ち上がった「二重国籍」問題は想定外だったようだ。

 「台湾で生まれ育った父と、日本人の母の下に生まれた。私は17歳から日本人だ。ここで台湾の祖母と父について少し語らせてください」。蓮舫氏は国会議員投票の直前に行った最後の演説で、祖母が日本統治時代の台湾で生まれ、終戦後は国民党政府の戒厳令下を生き延びたことなどを感情を込めて説明した。

 自身のルーツを赤裸々に語ることで、国籍問題を収束させる思惑があったのは間違いない。演説では、日本国籍を選んだのは「自らの意志」と強調。「日本人であることを誇りに思う。わが国を愛している」と訴えた。

 国籍問題は前身の民主党時代からつきまとうばらばら感をさらけ出した。代表選前日の14日、党内から「やり直し」を求める声が噴出。急先鋒(せんぽう)の篠原孝衆院議員が15日昼の常任幹事会で、「民進党の危機だ。このまま進んでいいのか」と投開票延期を求める一幕もあった。

 蓮舫氏圧勝で終わった代表選後も、石関貴史衆院議員が「二重国籍を承知で公党の代表に選ぶとは、この党はどうかしている」とのコメントを発表。松野頼久元官房副長官は記者団に「前途多難な船出になる」と先行きを案じた。

 ◇路線問題
 国籍問題にかき消され、共産党との共闘など路線問題の議論は深まらなかった。

 10月には衆院補欠選挙が控える。年明けにも次期衆院選があると警戒する声も民進党内にはある。共産党の志位和夫委員長は15日、記者団に「参院選で大きな成果を上げた野党共闘を次の総選挙でも大きく発展させたい」と共闘継続を求めた。

 民進党内には保守系議員を中心に、共産党との連携に批判的な声が根強い。岡田氏が進めた路線を継承するのか見直すのか。難しい判断を迫られる蓮舫氏だが、15日の民放番組では「私なりの考え方で臨みたい」と述べるにとどめた。

最終更新:9月23日(金)15時56分

時事通信

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