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辺野古訴訟 国が勝訴 翁長知事、最大の窮地 移設反対、際立つ矛盾

産経新聞 9月17日(土)7時55分配信

 国側が全面勝訴した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設をめぐる訴訟は16日、提訴から2カ月弱で判決が下されたが、主張は出尽くし、県側の論理破綻が際立った。福岡高裁が県側の訴えをことごとく退けたのはそのためだ。辺野古移設と不可分の基地負担軽減策でも翁長雄志(おなが・たけし)知事の言動は矛盾をきたしており、就任以来最大の窮地に追い込まれた。

 審理では翁長氏の代理人弁護士が裁判長の訴訟指揮に頻繁に不満を示し、翁長氏は常に傍観していた。弁護士に白紙委任された主張は支離滅裂だった。

 「防衛や外交上の政策実現を目的として指示を行うことは権限を逸脱する」

 県は国土交通相が埋め立て承認取り消しの撤回を翁長氏に指示したことについて、国交相の所管外で認められないと訴えた。自治体の立場で辺野古移設の必要性を否定し承認を取り消しておきながら、内閣の統一方針に基づく正当な指示を否定する論理はまさに破綻している。

 判決はこの争点で、国交相には「是正の指示の発動が許される」とする一方、県は国全体の安全について「判断する権限も組織体制も責任を負いうる立場も有しない」と断言した。

 「自治体裁量権なる特殊な用語を用い(翁長氏の)裁量権が拡大するかの…」

 国がこう反論したように翁長氏はなりふり構わず、辺野古移設という国家公益を袖にして地域公益を前面に押し出した。しかし、その主張を認めれば、「多大な費用と労力」を要する移設で不可欠な「法的安定性」が揺らぎかねないと判決は暗に示した。

 訴訟期間中、国は辺野古移設以外の基地負担軽減策を加速させたが、翁長氏の対応の支離滅裂さが浮き彫りとなっている。国は海兵隊が使う北部訓練場(東村など)の過半の返還に向け、ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の移設工事を本格化。翁長氏は工事の進め方や警備の在り方を批判したが、ヘリパッド移設自体には反対していない。

 海兵隊の後方支援部隊の拠点である牧港(まきみなと)補給地区(浦添市)の返還についても、同地区の倉庫群などを嘉手納弾薬庫地区(沖縄市など)に移設する計画で8月、国は沖縄市の桑江朝千夫(さちお)市長から受け入れ表明を引き出した。翁長氏は桑江氏から認識をただされ、計画推進の立場を明言した。

 判決も意義を認めた海兵隊の「一体的運用」を維持する措置で翁長氏の対応は一貫しておらず、辺野古移設だけに反対を続ける矛盾は広がる一方だ。

最終更新:9月17日(土)8時10分

産経新聞

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